盗人滝






所在地
宮城県大崎市

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評価(5段階) ★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆
現地へ 大崎市の北東部。鎌内沢沿いの林道より歩き始め、優しい沢登り30分程で到着。
訪問日 2019年7月15日

銭形警部「くそー、一足遅かったかぁ! 盗人滝め、まんまと盗みおって」
BAL「いいえ、あの方は何も盗らなかったわ。私のために戦ってくれたのです」
銭形警部「いや、奴はとんでもないものを盗んでいきました」
BAL「・・・?」
銭形警部「・・あなたの心です」

どうやら私は盗まれてしまったようです。惚れてしまいました。素敵な出会いをありがとうございました。

真下から見上げた時、社台の滝に似ていて中々に不気味だと想像以上の表情に驚きました。ミニ社台の滝と呼んで過言はないと思います。
ミニとか例えるとイメージ良くないかも知れませんが、そんな事ないです。スカートなんてミニの方が断然良いのですから。
そして魅力が縮小しているかと言うと、そうでもありません。
岩盤はグリーンタフといわれる薄い緑色で、そこに落ちる滝は珍しい。その岩盤を削るようになだらかに流れ落ちる水の綺麗さ、はたまた勢い良く叩き落ちる力強さ、様々な表情を持った落水の姿が、視界に入りきらない程の横幅に広がっています。
落差は20m程と高さの迫力はないものの、余りある水の表現はまさしく技巧派の滝。技のデパートかのような多種多様な美しい水の流れを堪能しました。



白糸の滝を終えて、国道398号から県道248号に向かう林道を走ります。フラットダートなので走りやすいです。
鎌内沢に近付くと案内がありますので、その付近に駐車して歩き始めです。


轍のある道を進んでいくと鎌内沢との出会い。ここから沢登りの始まりです。
すぐに堰堤が現れます。どちらでも巻けると思いますが、ピンクテープは右岸に巻かれていました。


この堰堤を終えるともう何も難所はありません。沢の中を散策って感じでのんびり歩いて出発から30分で到着しました。

惚れてまうやろー! と何度か叫びつつ、盗人滝を十分に楽しんだら上流にある段々滝を目指します。

この盗人滝を高巻くのが問題で、右岸を選択。滝のすぐ脇から一気に上がりました。


途中のドロ斜面が滑りやすく踏ん張るのが難しかったですが、所々に伸びている藪を掴んでバランス確保が出来ました。
滝の上はナメ。快適なナメ。歩いて最高に気持ち良いナメ床です。


後半は普通の沢の形態に戻りますが、難しい所は一切なく40分前後で段々滝に到着。
文字通り段々していて優雅な流れが良い感じでした。


帰路の問題は盗人滝の下降のみ。斜面は滑りやすく藪を掴んでいるだけでは体を支えられか不安だったので万全を期して太い木にロープを下げて懸垂下降で戻りました。
盗人滝まではのんびりハイキング気分の沢登り。段々滝に行くにはロープ持参が無難かと思います。

12時 出発
12時30分 盗人滝 到着
13時40分 出発
14時20分 段々滝 到着


※余談ですが、この盗人滝の他に、長野県「七人滝」群馬県「殺人の滝」という”〇人滝”があり、この三滝をまとめて、勝手に”人滝シリーズ”と呼んでいます。
いずれの滝も、名前にインパクトがあるだけでなく、滝自体も印象的なのが素晴らしいですね。

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