パノラマ滝
(兵衛谷・シン谷)
シン谷側
尺ナンズ側
Data | 住所 | 岐阜県下呂市 |
評価(5段階) | ★★★★★ |
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難易度(5段階) | ◆◆◆◆ | |
現地へ | 濁河温泉の北部。温泉入り口にある無料駐車場に停めて、材木滝に向かう道から沢に降りて、兵衛谷を遡行して出会える。 | |
コメント | パノラマ滝・百間滝・神津滝・日本最高所の滝、いずれも魅力のある滝を有し、沢ヤさんからの評判も高い名渓。 特異なる滝達に会いたくて、以前から憧れを抱いていたこの谷。 2年前に挑もうと現地に行った所、早朝から雷雨……。とてもじゃないけど沢を遡行出来る状態ではないのでやむなくお気楽滝に変更し諦めた苦い思い出があります。 。 今回の天気は良い感じ♪ ただ次の日の予報はいまいち。残雪もあるかも知れないし、不安は尽きませんが代替案も見付からず、行ける所まで行こうといざ岐阜へ。 濁河温泉の1番手前にある無料駐車場に停めて、御岳少年自然の家の方へ。建物が見えたら材木滝へ向かうダート道に入ります。 材木滝からの入渓もありですが、時間短縮も兼ねて、より上流を目指します。 そのダート道は谷へ向かう下り坂で、左側にはコンクリで造られている側溝があります。 それをずっと見て歩いて行くと右カーブの所で側溝は曲がらずそのまま真っ直ぐ下りて行きますので、ここでダート道から離れその側溝を下りて行きます。 ちょっと薮がうるさいですが、掻き分けて進むと踏み跡が出てきますので、今度はそれを辿ります。枝沢を一つ越えると青い水が勢いよく流れている兵衛谷との出合い。 ここで入渓。勢いのある沢でテンションが上がります。 パノラマ滝と百間滝(シン谷)までは「小坂の滝巡りツアー」で向かうコースがあるため、至る所にピンクテープが付けられています。 兵衛谷を遡行する場合はこのピンクテープには要注意です。 それをそのまま追いかけて行くと、左から入ってくる水量の多い枝沢に入り岸上を登り沢とは離れてしまいます。 枝沢との出合い二股が分かり辛いのと、ピンクテープが枝沢に誘導する事と、基本的に左側(右岸)を進むために、いつのまにか水流沿いに枝沢に入ってしまいました。 気付くのが早かったのでそれほど時間ロスにならなかったのは幸いです。 さて本流に戻り、特に難所もないのでたまに出てくる小さな滝を巻きながらサクサク進んでいくと通称「黄色い滝」が出てきます。周りの岩盤から硫黄が染み出してこの美観を作り出しているのでしょうか。素敵な滝ですけどこの谷では前菜にしか値しないほど、先に出て来る滝が素晴らし過ぎます。ここは左岸であっさり巻けます。 もうすぐパノラマ滝。前方を見ていると高い所から落ちる水の流れが見えてきます。 この滝は尺ナンズ谷とシン谷の出合いにあり、その二つの滝を合わせてパノラマ滝と呼んでいます。 2本がパノラマビジョンに見えるのだろうと想像しワクテカしていたのですが、実際目の当たりにする2本はかなり離れていてガックシ。 歩いてきた谷から正面に見える尺ナンズ谷側の滝は石灰華を脇に添えたちょっとした異様な岩盤を持っていますが、まぁよくあるような滝。 ちょっと期待し過ぎたかなぁと落胆しつつ、左にあるシン谷側に歩いて行くと、そこには異世界が待っていました。 ぐはぁ…こりゃまいった! 黄色い岩盤がパノラマに広がっていて流れる水の白さが何とも美しい。 落差は40m程。直瀑の部類に入るでしょうが、岩盤に軽く触れて捻りを加えている所が憎い演出です。脇の岩盤も色合いを添えているだけではなく、伏流水が穏やかに流れている点が抜目ない。 そういえば映画でありましたよね。「幸福の黄色い岩盤」、あ、ハンカチでした。 見惚れてしまいました。その時の私は一人ニヤニヤしていました。私にとってはどストライクな滝で、もう十分なほどお腹一杯になったからこれで帰ろうと思ってしまうくらいでした。 と言ってもそうはいきません。これがこの谷の幕開けなのですから。 パノラマ滝の巻き道はシン谷側の滝の右岸にありまして、幸福の岩盤に背を向けて歩き始めると、踏み跡が出てきます。 傾斜が厳しい所で高度感もあってやや怖いですが、有り難い事に杭が打たれ足場が設けられている箇所もあり、慎重に登っていけば難関という程ではありません。 急斜面が終わるとなだらかな岸上に。ここには無数の踏み跡とピンクテープ。滝巡りツアーの道に合流しました。 そのままシン谷を辿っていけば百間滝まで安全に行けると思われますが、今日の私達の目的地は別のため、ひとまずパノラマ滝の上にある3段15m滝を越えた辺りで沢に下りて、シン谷右岸から左岸の上に登りました。 さてここから県境を越えて、長野県の王滝川「百間滝」を目指します。 5:30 駐車場出発 5:55 ダート道の側溝 6:15 兵衛谷 入渓 7:15 形の良い無名滝(下記・他写真参照) 8:00 黄色い滝 8:40 パノラマ滝 ※休憩及び撮影時間を含めて到達した時間です。 |
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他写真 | ||
訪問日 | 2011/07/17 |