二天の滝





Data 住所 仙北市
評価(5段階) ★★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆◆
現地へ 宝仙湖の北西部。
国道341号の湯渕橋から西へ林道を進み、湯渕沢付近で駐車。中の滝まで90分前後。高巻きに30分。そこから上流に向けて遡行60〜80分。
コメント 湯渕沢には大きな滝が二つ。「中の滝」と、その上流にあるこの「二天の滝」です。

この滝は威風堂々という言葉が似合います。これ以上の侵入を許さない門番のように仁王立ちし、迫力満点です。
落差60mと言われていて、それだけでも見応えがある所に、横幅も同等くらいあります。
飛沫を吹き上げ、近づくと体が揺れるほど。文句なく男性的な滝であり、力強さを肌で感じ、パワーを分けて貰った気がします。

この滝には二通りのルートがあります。一つは上流側から沢に入り、下降していく方法。
もう一つは「中の滝」を高巻いて遡行する方法。
下降する方が時間は短くて済むでしょうけれど、この聳え立つ岩盤を下りなければなりません。かなり危険を伴うようです。
今回は「中の滝」と合わせて見る予定でしたので、当然に後者。

まずは高巻きから始まり。「中の滝」の右岸に踏み跡があり、それを沿って進んでいくと藪の中に入っていきます。
掻き分けながら、枝を掴みながら登っていきます。高さの恐怖はあまり無いものの、足だけでは登っていけない傾斜です。握力・腕力を存分に用いる全身運動。力勝負の高巻きです。
途中で10畳ほどのテラスのような平坦な地が現れて小休止。このテラスに辿り着くまでに十分「中の滝」の落差を越える高さまで登っています。
テラスの右手をちょっと登ると、ここで登りは終わり。あとは同じ位の傾斜を下ります。
下りは特に危ない点もなく、無事に沢に戻りました。

「中の滝」上流は、ちょっと沢の様子が変わります。岩が一回りも二回りも大きくなり、気軽に歩くとは言い難くなります。
時にはよっこらっしょと体を持ち上げて岩を乗り越える所もあります。
しかし、途中で小滝が現れたり、巻き道を探したりする事無く、本流を思い思いに突き進むだけなので、アスレチックのようで楽しいです。
十分に歩いて、汗を掻いてちょうど1時間ほどで滝前に。
遥か先から見えている滝の姿。近づけば近づくほどに迫力を増し圧倒されます。
絶好の青空に虹が冴え、贅沢極まりない空間。
長い道のりですが、この飛沫が疲労を吹き飛ばしてくれます。
他写真
訪問日 2008/10/19

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