滝人の源

水ノ戸沢

サカサオッパの滝
白岩の滝

滝写真

サカサオッパの滝

滝写真

白岩の滝

所在地 東京都檜原村
お勧め度 ★★
難易度 ◆◆◆
訪問日 2024/11/28
2025/02/06

2024年10月20日

東京の滝の中では大きな滝です。しかし、明確な案内もなくほぼ無名ではあります。
名前にインパクトがありまくりなのにね。

先人の方の記事を見て、滝の位置の特定は出来たけど、地形図には滝マークも崖マークもないので、本当にそこにサカサオッパの滝があるのか不安の中で現地に向かいました。

観光地である神戸岩へ向かって走行していき、神社の所で左折して水ノ戸沢沿いに林道に入ります。
アスファルトだけど狭く荒れた道で運転に気を配りました。
滝写真

林道終点

距離は1.5kmくらいかな。堰堤が見えたところで林道は終点なので駐車。ここから沢登りの始まりです。

ちなみに、私は水ノ戸沢を沢登りで目指しましたが、左岸には明確な仕事道があるので、序盤はそれを利用すると時間短縮につながりますよ。
滝写真

二段目の滝

沢靴を履いてスタート。最初の堰堤は右岸上でパスしてから入渓。
小さめですが2段の滝の登場。一段目は濡れないように脇から越えて、二段目は設置されている太いロープを利用してクリア。
この水ノ戸沢は沢登りとしては有名なので、よくよく踏まれています。
滝写真

プチゴルジュの始まり

気軽に沢を進んでいくと、プチゴルジュな雰囲気。抉られた岩盤の中を落ちる小さな滝から始まるのですが、その最初の小さな滝が簡単に登れそうもありません。
そして左岸にはまたもロープがしっかり垂れています。
見事なガイドに感謝して滝群を越えます。

ここから沢は藪で荒れる感じになり、なんか沢へと戻る気がしない。右手(左岸)にはめちゃくちゃ歩きやすそうな仕事道が見えたことから斜面を登って、気楽な道を利用しちゃいました。
仕事道が左岸から右岸へ、吊り橋で対岸へと一旦位置を確認するために止まる。
滝写真

仕事道の橋を渡ったトコ

滝写真

この看板のある支流の沢に入る

サカサオッパの滝がある沢は、この吊り橋よりやや下流で合流している模様。
なので仕事道から離れて、水ノ戸沢を下るとすぐに支流との出合いが見つかりました。
ここから沢を北上します。
滝写真

序盤はワサビ田を進む

道は無く、踏み後も乏しい。最初はワサビ田の跡地なので進みやすいですが、中盤からは何にもありません。

一気に標高を上げていく沢で、急こう配が続く。公園にある滑り台よりもきつい傾斜を登っていきます。

ひたすら強引に。水の中が歩き易ければ濡れて進み、岩盤がツルツルで登れなければ右岸左岸へと逃げて高巻く。 仕事道から分岐して登り始めてから15分で滝が見えてきました。
滝写真

サカサオッパの滝
やや近づいて

こりゃ凄く大きい。
ラストの斜瀑はうまく登れなくて、左岸から越えるが、これも小石が積まれたズルズルの斜面で高巻くのも苦労した。
滝前。段瀑なので下から見ると迫力は薄れるけれど威圧感のある岩盤のおかげでパワーを感じられる。
とりあえずちゃんと水が良かった。

帰りは来たまんま沢を下るのは滑落しそうで心配だったので、左岸へと逃げてみました。 しかしこれが失敗で、めちゃくちゃ歩きづらかった。中盤では岩壁の塊が現れて下れなくなり、結局沢に戻らされた。安心安全な道は見つけられませんでした。
さて水ノ戸沢に戻り、ここから上流を探索。
どこかに白岩の滝があるようだが、位置が分かっていない。

遡行しながら滝を探すつもりだったけど、沢は相変わらず藪に埋まっているので左岸の仕事道を進んで滝らしき所があったら近づこうと進んだ。
しかし一向に体内にある滝レーダーは感知せず、仕事道の終点であるワサビ田に来てしまった。遡行記録ではこれより先は滝がないようなので、行き過ぎたみたいだ。

戻りながら探すもやはりよく分からない。
サカサオッパの滝の支流まで戻り、そのまま水ノ戸沢を下ってみた。
前半にプチゴルジュ故に仕事道でスルーしてしまったその滝群に近づくと5mくらいの滝の落ち口に着いた。

もしかしてこれかなと近づくが簡単に下りれない岩盤になっている。
大木の支点は豊富なので、懸垂下降で滝前を目指してみよう。

まだハーネス類は装備してなかった(必要になったらつけるつもりでザックに入れていた)ので、ザックを下して道具を取り出す。
ハーネスと登攀器具は一つの袋に入れており、ハーネスだけを取り出そうとしたところカラビナとATCがヌルっとこぼれて落っこちて、滝の中に入って滝壺に飲み込まれてしまった。
滝写真

コロンコロンと滝壺へ

なんてミスを・・・。やらかしてしまいました。
これが逃げ場のないゴルジュの中だったとしたらもうお陀仏です。

幸にして仕事道もあって普通に帰れる場所でのミスだったので命には問題はないけど、絶対にやってはいけないミスをしてしまった事が恥ずかしい。

とりあえず道具を使わない肩がらみ懸垂で滝前に下りたけれど、深そうな滝壺には入る気が起きず、諦めました。
そしてそんな失意の中で下りて目の前に見える滝は、白岩の滝では無かった。もう踏んだり蹴ったりや。
どこにあるのか分からず、今日はここでギブアップとなりました。

2025年02月06日

前回から2か月過ぎて、再び戻ってきました。
目的はもちろん白岩の滝を見つける事。そして道具を見つける事です。

2月、冬です。前回は水に触れるのも寒くてダメでしたが、今回は5mmのセミドライウェットスーツを購入したのでその試運転も兼ねて単独で挑みます。
ウェットスーツは着るのも一苦労。それだけで息切れをしてしまう。

今回は藪だからと沢から逃げず、全部を歩いてみるつもりです。

とりあえずズバッと仕事道を使用して、終点のワサビ田まで行く。
そこから濡れながら水ノ戸沢を下る。ウェットスーツはまじで寒くない。ていうかここまで登ってきたので暑くて辛い。
滝写真

白岩の滝

滝写真

滝のちょい下流

小さな段差を下っていくと5mほどの落差が現れた。これを右岸から巻いて下るとビンゴ。
白岩の滝です。

あんまり大きくないし、斜瀑なので仕事道からは滝の雰囲気を感じられませんでした。 位置を特定するのにこれといったポイントがないので、ワサビ田から下れば間違いないでしょう。

さて一つの目標は達成。もう一つ、道具の回収に挑みます。
新たに購入したATCを落ちないようにセットして懸垂下降で滝壺の淵へ。
滝写真

ツララを見つつ下りる

滝写真

この滝壺に登攀道具が沈んでいる

ゴーグルをセットしていざ滝壺に入る。
ナイスウェットスーツ! 寒くないぞ!

決して大きくはない滝壺に浮かびつつ道具を探す。すごく深そうに見えた滝壺は腰ぐらいの深さしかなかった。深さはよく分からないものだ。

探して20秒。
滝写真

滝壺から見つけた道具

滝写真

ついでに浮かんで遊んだ
(2月です)

あっさり道具をゲット! 2か月ちょい滝壺に埋まっていたのに、見つかるものだね。我ながらビックリだ。

自分のケツを自分で拭けたのでスッキリした帰宅となりました。

9:00 林道終点 出発
9:23 仕事道の吊り橋 通過
9:40 サカサオッパの滝
10:15 仕事道に戻る
10:40 ワサビ田(終点)

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