東大芦川 支流 東沢 支流 ヒノキガタア沢
棒滝


所在地
栃木県鹿沼市

地理院地図 (←クリックすると国土地理院のHPにて位置を確認できます)
評価(5段階) ★★
難易度(5段階) ◆◆(棒滝まで)
◆◆◆◆◆(薬師滝まで)
訪問日 2024年7月1日

カラ沢大滝を楽しんだ翌日。
今日は夕方までに帰れば良いので、お昼くらいに終われそうな沢を検討。
足尾から近く、一本の沢にいくつか滝のあるこのヒノキガタア沢を選択しました。

短い沢ではありますが、鎖場があったり、懸垂が必要だったりと中々緊張する道中のようなので、はたしてどこまで行けるのか緊張しながら現地に向かいました。

まずは本沢の左岸に伸びる林道を進みます。
かなり荒れている道なので、行けるところまで車で進んで、開けた場所で駐車。


堰堤の上から入渓し、とりあえずナル滝へ寄り道。
二俣を左に入り、堰堤を越えてプチゴルジュを抜けると到着。


ヒナタガタアは隣の沢になるので、ナル滝から戻って、二俣を右へと進みます。
割とすぐに滝に到着。これが棒滝のようで、地形図の位置とは違っています。
端正な滝で居心地の良い空間でした。


棒滝を越えるには左岸の鎖場を利用します。
棒滝からちょいと戻り左岸斜面を望むと踏み跡が見えます。
最初こそ足だけで登っていけますが、途中からはめっちゃ急斜面に。
そこに太い鎖が垂れさがっています。
木の根も発達しており、鎖と木の根を掴みながら一気に高度を上げていきます。
手が滑ったら沢まで転げ落ちてしまう危うさの中、恐怖心を殺して何とか平坦な場所へ登り切りました。

今度は下降。これまた急斜面ですが、土と枯れ葉のグズグズの斜面なので落ち着いて踏ん張って下りれば大丈夫。
そして地形図の滝マークの位置にあるのがヒノキガタア滝です。
分岐瀑でしょうが、勢いが強くてカッコ良さは直瀑クラスです。


さてここの巻きは右岸、というか滝のすぐ脇の急斜面に鎖が下がっています。
最初こそ足も踏めて安定した登りだけど、あと少しって所で超急斜面の登場。
そんでもって安定した足場が見つからない。これは鎖を掴んで腕力だけで上がっていく必要がある。
それが、それが、怖い。

どうにも腕力勝負に出られなくて断念。

ここが最短ルートであるのは間違いないが、他でも探せばこの滝を越えられるはずだ。
もし見つからなければもう一度この鎖で勝負を賭けよう。
って事で一旦心を落ち着かせてヒノキガタア滝前に戻る。

沢を下ってすぐ、右岸より大きめの枝沢が入ってきていて、そこから少し登るとゆるやかに、そして全く危うさが無く巻く事が出来た。探せば見つかるものですね。


右岸から沢に戻るのも一苦労。でも残置されている細引きのロープを掴めば沢床に戻れた。


これを終えると堰堤が出てきて、左岸に林道が確認できた。
エスケープルートの確保が出来て一安心。もう先ほどまでの鎖場に行かずに下山出来るのが確定されました。


この先は小さな名前のある滝がチョコチョコ出てくる。それは問題なく通過が可能。


次いで現れるのは左滝。
この滝は右の岩壁を登るようだけど、取りつく気にもならない。

見渡すと右岸にはルンゼがあって、砂と枯れ葉が堆積していて滑りやすいけれどもそのルンゼを登っていくと左滝を越えられた。
ここでは沢に戻るときに念のためロープを出しました。


さあ、最後の滝。薬師滝の登場。棒滝から1時間45分掛かりました。
いやまぁ分かってはいたけれど小さな滝です。

最後に棒滝クラスの滝が待っていれば良いフィナーレなんだけど、どんどん規模が小さくなっていく線香花火のような沢でしたね。


帰りは林道を使って気楽に車に戻れました。



HOME日本滝百選全国の滝滝の記録観光写真LINKPROFILEMAIL