昨年に引き続き、また早川町へ訪問。いつもお世話になっております。
今回の目的は、前回の時雨の滝のお隣にある滝マークの二つです。
道の駅「みのぶ」で車中泊をし、明るくなり始めてから行動開始。
早川町の平日は工事のトラックが沢山走っていて駐車場所を探すのが難儀します。
今回も琴路の滝の展望台脇に止めようかと思ってましたが、早川に下りる起点となる橋の脇にある階段に、一台分の止めるスペースがありました。
先着一台限定ですが、これはとても便利です。
車を止めてから朝ご飯に用意したカツ丼を食べようとした所、箸が入ってなかったorz
仕方なくカラビナをスプーン代わりに食す。何とかなるもんですね。
さ、出発。
まずは早川左岸を進みます。で、吊り橋が見えたら斜面を上がって、遊歩道へ。この辺りは何も変わりませんね。
気付きがあったのは右俣の出合いの堰堤から右岸に踏み跡があった事。そのまま登ったらショートカットになるのか、沢から離れてただ山を登っていくようになるのか分からなかったので、パスしました。
遊歩道を上がって上がって、サウナに5分入ったくらいの汗を掻いたら(個人差あるわな)登りは終わり。
水平に移動するのは楽チンで、名物である水路橋が見えて来ました。コンクリ橋を渡ってT字路。右に行けば右俣の時雨の滝へ。
今回は左俣なので、左に折れます。
左はこの水路橋の巡視路になっているのですが、ほぼ廃道です。際どい崖っぷちの通過には神経使いました。
右俣に入渓。水路橋がめちゃ大きく見えます。
遡行開始です。
楠木沢左俣は、急峻という言葉が非常に似合う沢です。一つも穏やかな沢の流れなど無いです。
言葉巧みにゆっくりべしゃる漫才師ではなく、袖から出たきた瞬間から大声で早口で勢いあってボケ倒しまくる漫才。こちらに息つく暇を与えない勢い、若い頃のキングコングの漫才みたいな沢です。
太もも思いっきり持ち上げて、岩を掴んで体を引っ張って、ずっと全身運動。水流の中をよじ登ったりして全身ビチャビチャ。激しい運動を強制されます。
遡行で筋肉を使いまくること40分程で大滝がチラ見。
3m程の小滝を越えれば滝下に行けるけれど、なんか登れる気がしない。
右岸からトラバースした方が安全だろうとガレ場を登っていく。
掴む岩、乗る岩がボロボロと崩れ落ちていく脆い岩盤を越えるには緊張しました。まだ小滝に突っ込んだ方が安全だったかも知れないと思った次第。
滝前、ずっと急斜面だったのに、フラットなのは驚き。
仰ぎ見る滝。仰がなきゃ見れないサイズ。予想よりも大きいガチ直瀑。
20m位だと想像していて、実際に見ると40mはある落差。良い意味で裏切られて興奮度は倍プッシュ。
賑やかだった沢が、滝前だけは静粛しているのが素敵で、近付くとそれはまあ素敵な飛沫を差し出してくれる。風を生み、細かな粒子を全身に浴びせてくれる飛沫は直瀑ならではです。
それと、この滝のもう一つ良い所は映える事ですね。滝前は広葉樹で包まれていますので、紅葉時は間違いなく素敵でしょう。
服は沢登りで既に濡れていて、滝前は飛沫の放出でヒンヤリしているので、体はすぐに震えてきてしまった。
最近は長く飛沫に浴びられなくなってきました。これも歳なのかと悲しくなるね。
体を動かして暖まるしかないので、第一大滝との談笑を終えて、高巻きの開始です。
→楠木沢左俣 第二大滝へ
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