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滝4000の本でこの滝の姿を見てから、行きたいと願っていた滝でした。 水量の多いときは右にもう一本滝が落ちるようで(孫滝)、それを望んでいましたが、それほどまとまった雨が降っていない時だったので、から滝になっていたのは残念でした。
しかし二本に別れて流れる滝の力強さは健在で、ど迫力の滝を満喫出来ました。
この滝には滝壺はなく、下部も硬い岩盤に覆われています。その岩盤に勢いよく滝水がブチ当たり、突風・飛沫・爆音を一気に放出させます。 まるでマシンガンのように聞こえる滝音が耳にこだますると共に、衝撃で生まれた突風と飛沫が体に襲いかかります。 正気を保てないと思えるほどの力があり、滝に飲み込まれるような錯覚を持ちました。 落差は30〜40m程で、極端に大きなものではありませんが衝撃度は一級品。宇佐の3名瀑に負けず劣らず、素晴らしい滝の一つです。
この滝に目指す際、全く案内はありません。 西椎屋の滝の横にある滝で、ダムの東にある集落へ向かいます。 夫婦滝のある沢に掛かる橋を通過し、道なりに北東へ進みます。 目指す地点は滝の正面(真北)にあるつづら折りの実線なので、橋を越えた先にある道を左折し西に進路を変えたいのですが、地形図上に描かれている道が見当たりません。
どうやら、地図に間違いがあるようで、もうちょい手前のなだらかな左カーブの地点にある細道を左折しました。
すぐにT字路になるのでそこを右折して道なりに進んでいくと、つづら折りが有りそれを越えると遠望の出来る地点に到着です。
突然に現れる滝の大きさに驚かされます。
遠望地点から先に進み、もう一つのつづら折りのちょうどカーブの地点に2台ほど止められる空きスペースがあるのでそこに駐車。 沢靴を履いて遡行の準備。 入渓点はつづら折りを下りて道路と沢が近づいた所です。
そこに明確な踏み跡があります。簡単に沢に下りられ、その対岸を見ると山の神様の社がありました。 お邪魔する旨のご挨拶と、道中の安全を祈願してお参り。
さて上流を見ると、沢の中を進んでも問題ない深さと穏やかさに安心。
左岸は今では使われていない段々畑がありました。そちらを利用して進んだ方が早そうなので沢を行かず左岸を歩いていきました。 しかし猛烈な藪漕ぎを強いられるほど草木が自生しており、進むのにとても困難だったので、結局諦めて沢へ戻り遡行開始。
最初から遡行すれば良かったなと時間ロスに後悔しつつも順調な足取り。
後半は大岩が積み重なっているので、主に左側に進路をとって近づいて行きました。
結果、一切危険な所はなく滝壺の前に。無駄な藪漕ぎも含めて30分前後で到着できました。
その水の勢いに圧倒されながらも、非常に残念な点が一つ。
滝壺下に、集落にある田んぼ用の集水路が設けられていて、それはまあ立派なコンクリートで造られていました。
確かに田んぼに水を引く為にはこの沢を利用するだろうとは想像してましたし、その為の仕事道があるだろうと予想はしてましたが、まさかここまで人工的に設けられているとは、ちと悲しい。
滝の景観としては壊れていないのが救いですが、遡行してきて待っていたのがコンクリートとは少なからず愕然とし、滝への感動が薄れたように思います。
なんか悔しいので帰り道はこの集水路を利用した所、わずか15分足らずで車に戻れました。
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