数鹿流ヶ滝


2021年


2006年


2009年

Data 滝名 数鹿流ヶ滝
落差 60m
所在地 熊本県南阿蘇村

お勧め度(※五段階) ★(遠望)
★★(滝壺)
難易度(※五段階) ◆(遠望)
◆◆◆◆◆(滝壺)
現地へ 阿蘇山の西部。国道57号沿いにある。公園が滝見台になっているので分かり易い。駐車場も併設されているのでとても親切。徒歩10分程度。
2021年6月

2016年の熊本地震で起きた数鹿流崩れによって、滝周辺は近寄る事すら出来ませんでした。
2021年の3月、崩落した国道の阿蘇大橋に代わり、新阿蘇大橋が開通した事で、ようやく滝の近くへ普通に歩み寄れるまで復旧したと知り、訪れることが出来ました。

まずは大きな駐車場がある数鹿流崩れとその碑を見学。今では綺麗に工事された護岸壁が聳え立っていますが、この崖が流れ落ちて来たのだから想像しただけで恐ろしくなりました。


旧展望台の方を眺めると現在進行している工事の状況が見えます。
あと一歩で完成といった所でしょうか。

車に乗って国道を北上すると道路から対岸にある白糸の滝が見え、数鹿流ヶ滝の上部が見えました。
その先の川方面には広い路肩があったので、そこに駐車して歩き始めです。


南に向かって国道を歩いていくと、滝の展望台が見えます。そこに通じる遊歩道と手摺りが見えますが、その道は崩落により無惨な姿になっています。
遊歩道の脇の樹林帯に入って、軽く藪を漕いで展望台に着きました


石碑が倒れているものの、展望台の場所は崩落を免れた模様。
看板がしっかり残っていたのが嬉しい。
肝心の数鹿流ヶ滝を俯瞰します。よくよく見れば形が変わったかな。でも相変わらずの力強さは健在で、というか水量多過ぎ。水が濁ってるや。

左岸の枝沢にある白糸の滝を望むと、そちらの方が崩落が目立ちます。
以前、数鹿流ヶ滝の滝下を目指した時は、この白糸の滝の左脇を降りていきました。藪漕ぎしたり、樹林を頼りましたが、今ではそんなものありません。ただの露岩になっていて、降りれない状況です。こちらの変化は顕著です。


せっかく来たのだから、やはり滝下に行きたいもの。でも白糸の滝からは絶望的なので、崩落した遊歩道のガレ場を降りてみました。

ある程度はサクサク行けたのですが、剥き出しの崖が現れてストップ。足場になそうな段差を見つけて足を乗せるといとも簡単に凹凸は剥がれガラガラと崩れてしまう。

ロープを下ろしたいけれど、支点になる太い木は見当たらない。

崩落した場所なんだから脆いに決まってます。右岸からのアプローチは厳しいです。いともあっさりギブアップです。


滝下へ行ける可能性があるのは白糸の滝の右脇かな。

色々イメージをしましたが、今回は遠めでも数鹿流ヶ滝に逢えて十分に満足です。

もう少し、もう少しすれば工事も終わり展望台への道も開かれる事でしょう。
その際は、入場料をとるような課金制にはしないで欲しいな。




2009年3月


今回は滝壺から姿を見てきました。

ルートとしては数鹿流ヶ滝と左岸に掛かる白糸の滝の間の斜面を降りていくという計画です。

東海大学へ進む道から右へ数鹿流の落ち口上を通る細道(アスファルト)へ向かいます。

少し歩くと白糸の滝の沢と平行して進み、白糸の滝の沢に降り立つと落ち口が確認できました。落ち口からの下降は到底無理そうなので細道に戻り、数鹿流の方へ歩きます。
行き過ぎても数鹿流の落ち口上に出てしまうので、ちょうどカーブの地点から下降を試みます。

しかしこの場所、細長い竹が生い茂り視界が全く利かない。見える範囲で2〜3mのみ。傾斜があるのか、この先がどうなっているのか分かりません。

とにかくひたすら竹薮漕ぎ。クロールの要領で竹を右へ左へ押し分けては目の前の竹を押し倒して進む。地面を踏んでいる感覚はなく、しなる竹の上に靴底を乗せていてフワフワした状態。

全身運動ゆえにすぐに息が切れる。フゥッと一息を入れて後ろを見るとまだ5mも進んでいない。もっと進んだと思ったのですが、相当苦戦しています。

そんな竹との格闘を10分程行い、ようやく下方が見えてきました。数鹿流の滝壺が見えます。このまま進んでも崖の上に出るだけなので進路をもっと左に、白糸の滝方向へ進む為にまたも藪漕ぎ。

ようやく竹薮が途切れ、傾斜のきつい山斜面に出ました。下には白糸の滝の沢筋が見えます。

ここからは懸垂下降。ロープを伸ばしエイト環をセット。危険な急斜面も道具を頼ると安心です。

ようやく滝壺の淵へ着地。デカイ、デカ過ぎる滝壺。滝とは30m以上は離れていると感じました。

これだけの大きな滝壺は初めてで、滝の強大なパワーを感じ興奮すると共に、これ以上滝には近付けないことへの悔しさも同時に抱きました。

しかし、滝と同じ位置から対峙する事が出来て満足です。やはり滝は下から見上げるものですね(遠すぎて見上げてませんが)。

余談ですが、滝壺に細長い竹を差し込んでみると2m50cmほど潜り底にぶつかりました。淵の付近でその深さ、この滝壺の大きさと深さに脅威を感じました。


2006年7月

びっくりする位の水量と轟音。これが本来の姿なのでしょうか? 1999年と同じ滝とは思えない程、勇ましくてゆるぎない。
滝見台は30〜40m程離れているのですが、飛沫が飛んできます。それ程距離があるのに飛沫を感じられる滝は少ない。
私の価値観は大きく変わりました。
残念なのは、手前の道が渋滞する道ということですかね。観光道路、通勤路になっているので面倒です。

1999年4月


期待して見に行ったのですが、あまりに寂しい景観でした。
とてつもなく大きい滝壷なので、近づくことは出来ず、遠くの崖っぷちから望むしかないのですが、それにしてもこの水量にはがっかり。
池くらい大きな滝壺とは裏腹で拍子抜けでした。ちょうど水量の少ない時期だったのでしょう。タイミング悪くて仕方ない。
豪雨の時はこの20〜30倍の水量が一気に流れ落ちると言います。その怖いくらい豪快な様を是非見てみたい。
その真の姿を見れば、私の中の評価も変わるでしょうか。
他写真
訪問日 1999/04/25
2006/07/16
2009/03/18
2021/06/27

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