鍋ヶ滝

Data 住所 小国町
評価(5段階) ★★★★★
難易度(5段階)
現地へ 国道387号を走っていると看板が現れるそれに従って進むと駐車場に到着。観光地ゆえ入場料金が必要。
コメント 約20年、本当に久しぶりの訪問です。
私のリスト番号は8番、滝巡りを始めて8番目に訪問したって事です。
当時、滝を追い求めていた訳ではなく、バイクに乗るための目的地でした。
この鍋ヶ滝もそうでした。地図を開いて距離的にちょうど良い所にあったので、なにも知らずにバイクに跨がって目指しました。
その頃はまだ有名ではなく、滝の付近に来たものの、案内が見当たらない。道が細く、いくつも枝分かれしていて、ウロウロしている内に自分がどこにいるのかも分からなくなってしまった。
農作業しているおじさんを見つけて、これ幸いと滝の所在を聞いたら親切に教えて頂き、川沿いの道までたどり着いた。
この辺りかなーってスピードを落として走っていると「鍋ヶ滝→」と示した小さな木の札が道路脇にあった。こんなに分かりづらい滝があるんだねって驚かされたものです。
滝は観光地、道を走ってれば道路脇に案内が出てくるもの。そう思っていたのでこの鍋ヶ滝には出会うのに苦労した記憶が残っています。

今では一大観光地。至る所に案内があって迷う訳がありません。そして大きな駐車場にゲートまで。有料になってるし、「センサー作動中」の文字。夜間、早朝には立ち入りを禁止する徹底ぶりにはたまげました。
セキュリティーという名のSPを従わせた要人になっているとは随分と出世したものです。あの頃は町にある滝って感じだったし訪ねる人も限られていたと思います。今では熊本を代表する滝として全国区です。

しかし周囲の環境は変われど、滝は変わらず美しい。裏見の懐の深さは健在であり、水のカーテンと呼ばれる端正な落水は惚れ惚れしてしまう。

変化といえば自分の心境も変わった模様。
当時は裏見の新鮮さと飛沫に当たる気持ち良さを楽しんでましたが、今回は整った水の流れの美しさに心奪われ、裏見の神秘さに感嘆の吐息を漏らしました。
遊べて楽しかったという記憶が、心安らぎ癒されたに上書きされました。滝から貰った感動をどの棚に整理するか、その場所が変わりました。年食ったものです。
当時の自分の心境を思い出して、そんな感傷に浸りつつ、滝を見る。これほど写真映えする滝は数少ない。本当に綺麗です。

今度来るのは2037年にしよう。はたしてそれまで生きているのか分からないけれど。

全国の裏見が出来る滝は安全配慮なのか立ち入りを規制する所ばかり。この鍋ヶ滝には、いつまでも裏見を楽しめる存在であって欲しいと切に願います。
他写真
訪問日 1997/11/08
2017/04/27

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