円覚の滝



Data 住所 沼田市
評価(5段階) ★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆◆
現地へ 百選「吹割の滝」の東、栗原川の上流。
皇海山登山口に向かう栗原川沿いに進む荒れたダート道を進み、トンネルを抜けた先2〜300mの所で駐車スペース有り。そこから尾根を下降し落ち口へ。滝壺へ行くには装備・経験が必須。
コメント まず、地図の表記ですが地形図上で「不動滝」と記載されている地点に「円覚の滝」があり、その下に「円覚大膳の滝」とありますが、こちらは「大膳の滝」です。

綺麗な3段に分かれた大きな滝です。周囲は崖に囲まれていて威圧感をより増している様に感じます。

紅葉時に訪れたかったのですが、ちょっと遅かったようで枯れ葉が目立っていました。でもそんな彩りにも負けないほどに迫力のある岩盤なので大変満足してます。
このような段瀑は、遠望ではとても芸術的な形で美しいのですが、真下に立つと最下段しか見えないのが寂しいですね。

ここのアプローチは非常に困難を強いられます。
皇海山に向かう林道は凹凸が激しい荒れたダート道なので、車高の低い車での進入は控えたほうが良いです。

皇海山キャンプの森付近から林道に進みます。10kmはゆうに走った先にトンネルがあり、そこを越えて急な左カーブのところに3台分位の駐車スペースがあるのでそこに駐車。

まずはそこから斜面を下っていきます。そのスペースは尾根になっている所で、その尾根から外れないようにひたすら下降です。
特にマーキング等もなく案内がある訳ではないので、自分の辿ったルートをチェックしておかないと遭難する可能性もあると思います。

尾根を下りて20分ほどで「円覚の滝」の落ち口に到着。落ち口が見える場所は「円覚址」といい、平坦なスペースになっています。ここまでなら特に危険な所もありません。

問題はこの先、落ち口へ向かうアプローチがかなり危険です。
落ち口から下流へちょっと進んだ所に斜度50〜60度(?)で幅2〜3m程の斜面があります。

見た瞬間、ただの崖の一部としか思えませんでしたが、ここが滝下に向かう唯一の下降地点のようです。
「これは無理だ」と心の中で思いましたが、滝仲間は突っ込む気満々。うーん、凄い人たちです。

用意していたロープを太い木に縛りつけ、懸垂下降の開始。その急斜面のスペースから外れないように気をつけてゆっくり下りました。

30mでは足りずに、もう20mを継ぎ足して滝下へ到着です。

沢床に着地できた時には心底ホッとしましたが、滝を終えたらここを登り返さないと行けないのかと憂鬱になります。

もうそこから滝は見えているようなものなので、ほんのちょっと沢を遡行して滝下へ。

色んなアングルで撮影しましたが、3段の滝の全景を見る為には左岸のガレ場を登ると良いですね。

さて滝を見終われば地獄の始まり。下りるのはロープに体を預ければまだ安全ですが、登りはそうは行きません。足場をしっかり見極めて全身を駆使して登り切りました。

生半可な気持ちでは行かないように、空身では絶対に行かないようにお願いします。本当に危険なルートでした。

他写真
訪問日 2009/11/08

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