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落差は60〜70m程でしょうか。十分な高さを持っている滝です。
この滝で素晴らしいのは巨大に聳え立つ崖の迫力。三方が崖に囲まれた空間は威圧感抜群。更にすごいのがこのオーバーハング。このおかげで滝水は宙を舞い、独特な滝の姿を作ってくれています。
ちょっと残念なのは水量の少なさです。前日に雨が降り増水しているにも関わらず、周囲は静かそのもので、近づいてもほとんど飛沫を感じませんでした。
ただレースのように優しく落ちる姿は美しいの一言です。
荒々しい巨大な崖が男性。羽衣のような優しい滝が女性。男性が女性を包んで守っているように思いました。
この滝へ訪れるルートは二つ。
最初から遡行するか、林道を利用してその後に入渓するか。
時間に余裕があれば、沢登りを楽しみながら最初から遡行するほうが良いかなと思いましたが、距離もあるのでやはり時間が掛かる。
なので、出たとこ勝負でしたが林道を利用して遡行距離を減らし、時間を稼ごうと計画しました。
まずは国道から脇道へそれ、橋を渡り林道へ進みます。
この林道はアスファルトに整備されていて走りやすかったです。
ウネウネと曲がり続ける道に、ハンドルを右へ左へきり続け忙しい。
だいぶ進んだところで、つづら折りの地点にゲートが現れます。アスファルトの道はまだ上に伸びていますが、その先に進んでも果樹園があるだけなので、このゲート前に邪魔にならないように駐車。2・3台の駐車が限界だと思います。
ここからは徒歩です。おおよそ2.5km。ほとんど平坦な道で道も砂利に変わったものの整っているので車で入れないのが悔しい。
歩き始めて1時間ほどで林道終点。ここには作業小屋があります。
さて、ここからは道はありません。どうやって北谷に着地するか。
理想は高度を下げずに北へ向かい、沢が近づいてくれば良いと思っていたのですが、ちょっと行った所の枝沢が深いゴルジュになっていて、ここは通過できないと断念。
とするとそのまま下るしかないと急斜面を下ります。ある程度木々がありますが、所々土がちょっとしか乗っていない岩盤があって滑りやすいので要注意。
気持ち下流に進むように下っていき、無事に北谷へ着地。
下りた所から上流を見ると、両岸とも4・5mの岩盤が立っているので、小滝が出てきたら直登するしかないと覚悟しました。
歩き始めると、すぐに5m滝。水流の左斜面を利用して通過。
ここの岩質は沢靴にぴったりのようで全く滑りません。安心して登れます。
その後もちょこちょこと小滝が現れますが、なんなく通過。
あと少しかなと思われる地点に出てくるのが、一番斜度(60度?)のある7m滝が現れます。
当然ながら直登しかありません。細かなステップがあるので探りつつ登ります。クライミング教室で利用するような硬くザラついた岩はホールド抜群。正直楽しかったです。
ここを抜ければあとは小滝が1つか2つ。奥のほうには雨滝の上部が見えてきます。
遠くからでも分かるその大きさ。そして岩盤の迫力。
近づくほどに心躍る。威圧感は満点なのに静かな滝。
遡行して約1時間ほどで雨滝直下に到着。
水量が惜しまれますがそれは仕方なし。それでも十分満喫できました。
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