払沢の滝
四段目
左から 一段目・二段目・三段目
Data | 滝名 | 払沢の滝 | |
落差 | 60m | ||
所在地 | 東京都西多摩郡檜原村 |
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お勧め度 (※五段階) |
★ | ||
難易度 (※五段階) |
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現地へ | 奥多摩の北部。都道33号(檜原街道)より都道205号へ。看板・駐車場があるので分かり易い。そこから徒歩20〜30分程度。 | ||
コメント |
東京都唯一の百選滝。 人工的な物は少ないので、都会からちょっと離れただけですが、自然を十分に満喫できるでしょう。 観光バスが訪れる程の有名な滝なので、タイミングが悪いと大勢と共に歩くことになりますので、早朝や夕方がお勧めです。 以前、冬の凍った滝を見ようと訪れた時は、普通に流れていてがっかりした覚えがあります。最近は温暖化のせいか凍りづらいらしいですが、2005年、やっと凍結(っぽい?)滝を見ることが出来ました。 2007年再訪問。 まだ人の気配のない早朝に行ってきました。 深い緑の滝壺がとっても印象的で、東京の滝の中ではやはり別格の雰囲気です。 今回は滝の見えない上段を見ようと思ってました。 滝の目の前、右岸にルンゼがあるので、そこから登りつめてみようと試したのですが、確実に無理だと思う垂直の岩壁が立ちはだかっていたので、やむなく断念。 下見だったので根詰めず撤退し、次の滝へ向かいました。 次回は左岸を狙うか、滝の上流から降るか、どちらかで考えています。 2007年、更に再訪問。 今回こそは払沢の滝の見えない上段を見ると意気込んでまたも早朝に乗り込みました。 今回は滝通選手権のチャンピオンと一緒に。一人では不安になる所も、二人だと心強く進めます。 前回の下見で周辺の把握は十分。しかし、私の予定では左岸狙いでしたが、実際に見た結果、右岸の方が登り易いと判断して取り掛かりました。 他写真欄にある「解説」の看板がある所が一番なだらかだったので、ここから登って行きます。当然ですが道はありません。 いくらなだらかといっても、登山道ではありませんから全身運動です。這って進んでいるような感覚で、時には枝を掴んで体を持ち上げ、上へ上へと尾根を上がっていきます。 尾根を十分登り、既に4段目よりも上がったと判断をし、沢のほうへ下り始めます。ここも傾斜はきつく、足を滑らすと滑り台のように下降してしまう位なので、慎重に足を踏み入れ、枝を掴んで体を止めては下りて行きます。 しばらく進み、4段目の落ち口が見え始めたころ、なんとロープが掛かっていました。先人が残したのでしょう。 落ち口は見えているので、ここはロープを無視して下り易い場所を選んで落ち口に辿り着きました。 念願の落ち口。下を覗くと先程までいた遊歩道が見えます。天界から下界を見下ろしているようなとても不思議な感覚です。 振り返ると3段目の滝が流れています。およそ10mくらいでしょうか。滝壺を持ち、予想よりも広い空間。 さて2段目を目指し、また動き始めます。右岸の、先程のロープの位置まで戻り、今度はロープを辿っていくと簡単に2段目に到着。 3段目とあまり変わらない大きさと空間。 最上段の1段目を目指すのは、ちょっと苦労しました。今度は左岸を高巻くのですが、一箇所だけ幅20cm位の所を通らなければなりません。更に岩がちょっとオーバーハングしているので普通には歩いて進めません。 ここは上にある木にロープを引っ掛けて、体を預けて横移動。軽く緊張しました。 唯一の難所を越えると、1段目に到着。3m位の小さな滝。しかし滝壺は大きい。残念なのは写真にも写っている間伐された木。動かそうにも突き刺さっているようで全く動きませんでした。 ここから下を覗くと2段目の滝壺、2段目の滝壺、そして微かに遊歩道が見えます。滝の真ん中にいる気分。例えるならば体の中に入っているような状態です。滝と一つになったような気持ちでとても嬉しかったです。 帰路はまた尾根を登って、仕事道が見つかったのでそれを辿り、沢に下りて駐車場に戻りました。近道と思われた右に折れる仕事道は途中から道が無くなり遮る枝との格闘になり、ちょっと面倒でした。尾根道を進み、林道に出れば良かったかなと思います(ルートのオレンジ線)。 全工程(写真撮影含む)4時間程でした。 この段瀑が、普通に全体が見えていればどれだけ素晴らしい滝なのだろうかと残念に思います。一つ一つが滝壺を要していて、一つ一つが特徴のある滝の流れ。頭の中で、この滝全体を遠望した時を想像すると、何とも美しい滝が見えてきます。 |
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他写真 | |||
訪問日 | 1998/05/07 2005/12/25 2007/10/09 2007/11/27 2008/06/06 2012/05/09 2019/11/24 |