Data |
住所 |
秋田県由利本荘市
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評価(5段階) |
★★★★★ |
難易度(5段階) |
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現地へ |
秋田県と山形県の県境「丁岳」の北部。
国道108号から県道70号に進み、大平キャンプ場のある丁川沿いの道へ進みます。
大火沢の橋を渡り、車を停める。遡行含め30〜40分。
案内は無し。 |
コメント |
巨大で強大。まさしく絶景です。
姿を見た瞬間、迫力に圧されて尻餅をつきそうになりました。
これほどの威圧感のある滝は、そうそうありません。
落差は70mと言われていますが、それ以上の大きさを感じます。おそらく剥き出しの開けた岩盤を裂いて落ちているからでしょう。
前日からの豪雨。水量は期待できるだろうと思っていましたが、当日も豪雨。
この滝への案内はありませんが、丁岳に向かう登山道への案内はありますから、まずはその案内に従い車を走らせます。
登山道入り口の1km手前辺りで大火沢を渡ります。ここは古く朽ちた橋と新しい橋が並んでいるのでこれを目印にすると良いと思います。
橋を渡り、大火沢の左岸を進む林道と、登山道に進む道とY字になっているので大火沢沿いの左へ進みます。
100mも行かない所で車では進めなくなりますので、邪魔にならないように駐車。
外は猛烈な雨。バチバチとフロントガラスを叩く雨の音が車内に響いています。
大火沢の左岸から出合う支流の杉倉沢に滝があり、登山道はありませんので沢を遡行しなければならないのですが、見える大火沢は濁流と増水で酷く荒れている状態で、歩ける状況ではありません。
支流とはいえ杉倉沢も同様の状態になっているのは想像付きます。
とりあえず行けるだけ行って無理そうであれば引き返そうと様子を見る感じでカッパを着て出発。
車では進めませんが、左岸の林道はそのまま大火沢沿いに伸びているので上流に向けてその道を利用します。
道はいくつか枝分かれしていますが、なるべく沢から離れないように直進。
5分ほど歩くと道は行き止まりとなりますが、藪が高いわけでもないのでそのまま左岸を突き進みます。
本来ならば道が無くなった時点から大火沢へ入渓し、遡行開始なのですが歩ける状況ではないので道なき岸を進みます。
更に5分ほど歩くと川幅5mほどの支流の沢と出合います。これが杉倉沢? 予想より沢に出合うのが早いので、別の沢か不安になりましたが「大火沢の左岸に5mの滝が現れ、その先が杉倉沢」と本に記載されていたのを思い出し、出合った沢の下流を見ると確かに5mの滝となって大火沢に落ちていました。
これが杉倉沢。沢の様子を見ると歩けなくはないと判断し、沢に着地。
流れはやはり急で、しっかり踏ん張らないと足を持っていかれそう。勢いがあり、川床が見えづらく、一歩一歩足を置くのも慎重。
沢に下りて10分程歩いたところで、「杉倉の滝(下滝)」が現れます。これまた豪瀑。とんでもない飛沫を放出し、辺りを曇らせています。
この滝の直登は無理なので左岸から高巻き。下滝の滝壺左岸から枝沢が流れ込んでいるので、この枝沢を登り小さく高巻けます。
またも遡行。濁流は続き、時に釜を持っているので、その淵を慎重に横切ったり、時には倒木の上を歩いたり。
下滝から10分程で上滝が現れます。
陽が照らないような木々で覆われた暗い沢が、一転して巨大な岩盤と共に開放的になります。
そこに現れる高くそして太い滝が津波のように落下しています。
口をポカンと開けて立ち尽くしてしまいました。何も語れない、ただその滝の姿に見とれてしまいました。
雨は相変わらず強く、大きな水玉がカッパに当たり弾けています。
とてもカメラを出す気になれないので木に寄りかかり落ち着くまで20分ほど待ち、弱い雨になってから行動開始。
開けた場所から滝前に行くには落差3〜4mの小滝を直登しなければなりません。小滝を浴びながらよじ登ると、真の絶景が待っています。
本の中のコメントに「ただただ感動した」と記載されていました。正しくその言葉通りに感じました。
ただただ感動しました。
2008年10月
たった三ヶ月しか経っていないのに再訪。季節は秋。それはそれで紅葉も期待していたのですが、まだ早かったようです。
というより、水量が酷い…。いくら岩盤が素晴らしく格好良くても活動的な水の動きがないと、心は躍れません。その点は残念でした。
水量が少ない分、沢は歩きやすいかと思いきや、そうでもなかったです。苔が生えヌルヌルしていてバランスを取られる事もしばしば。豪瀑の時の方が水で磨かれていて歩きやすかったです。
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他写真 |
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訪問日 |
2008/07/28
2008/10/17 |