所在地
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福島県柳津町
(←クリックすると国土地理院のHPにて位置を確認できます) |
評価(5段階) |
★★★★
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難易度(5段階) |
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現地へ |
博士山の北部。県道32号から案内のままに走行していると展望台に到着。遠望はすぐに可能。滝前には急斜面を一気に下るので要注意。 |
訪問日 |
2021年5月17日 |
この滝は、福島県の滝の中では観光地として紹介されていて名の通っている滝です。
しかし、他の著名な滝とは場所が離れてて、ついでに立ち寄るような好立地ではないので、何度も福島に訪れている割にはいつも行けず仕舞いでした。
それと是が非でも行きたいと思えなかった理由に、遠望がメインの観光滝である事と、段瀑なので滝下に行っても下段しか見えなくなるので、不完全燃焼で終えるのではという不安がありました。
さてそれを払拭してくれるのか、過度な期待をしないで現地に向かいました。
柳津町に入り、親切に表示されている滝への案内に従って走行していくの展望台と東屋が現れます。
付近に駐車すれば、もう滝が見えます。
周囲が緑に包まれている二段の滝で、ガイドブックに掲載されている写真となんら変わりない景観が広がっています。
正直、遠望だけなら「写真でよくね?」って感じでここまで走って来る意味は見出せません。
やはり滝下を目指さないとね。
そのような案内はありませんし、ガイドブックにも記載されていません。
でも先駆者のレポートには滝下への道があると紹介されています。
ただどこにあるかは分かってないので、現地で探索です。
滝が見える展望台から北へ。柵がありますが、その先を見ると細い尾根に踏み跡が見えます。これが滝下へ向かう道です。
出だしから急斜面で心配になりますが、踏み跡は濃いので辿って下りていきます。
滑らないように足元をしっかり確認しながら下っていくと、唐突に踏み跡が消えました。
見誤ったかなと戻りつつ探してもやはり消えている。あるのは岩壁の崖だけで、ロープ持ってないから下りられないぞと困っていたら、見つかりましたよ、鎖が。
太い鎖が固定されているなんてとても有り難いと感謝すると共に、滝へ向かう道に誤りがない事に安心しました。
崖を降りた後も踏み跡はよく見えるのでその通りに下りると川へ到着です。
あとはほんのちょっと遡ると周囲の岩壁が高くなっていき、つむじ倉の滝が現れます。ここまで30分前後で来れました。
はっきり言ってデカい! 遠望では力強さは感じられなかったのに、周辺にくると半端ない威力を感じられます。
ただ滝下に行くには小滝の滝壺を越えなきゃなりません。
ここまで登山靴で来たので、濡れずに滝前に出たかったですが、これはもう仕方ない。最初から沢靴でくれば良かったと後悔しました。
太ももくらいまで水に浸かって左側の階段状の岩を上がりますが、登山靴では滑ってしまってなかなか大変でした。
全方位が岩壁に包まれた閉鎖的な空間。その一点の、遥か上方から岩肌を滑り落ちてくる水。
滝壺はないので真下に行くのは容易で、顎を上げて水の落下を見続けるのは楽しいです。
飛沫に関してはややもの足りず。水量がそれほど多い訳ではないからこんなもんかなって感じ。
そして当然ながら上段は見えません。ただ滝下から左の斜面をよじ登れば、もしかしたら見えるかも知れません。
ここの魅力は岩壁に包まれた閉塞感。ゴルジュとかは寒かったり暗かったり息が詰まる感じでストレスがありますが、ここはそうではありません。
確かに周囲とは隔絶されてますが、それがとても心地良く落ち着くのです。漫画喫茶や健康ランドの個人ブースにいる感覚で、まったり出来る空間でした。
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