掴んだと思ったら、手を擦り抜けた。そんな気分。
滝前には行けたけれど、上段には行けなかった。力量不足を悔しく思います。
著名な滝好きのHPに懇切丁寧な記事がありますので、それを参考にされるのがベストです。
私は後発なので、思ったことをダラダラと書いていきます。
森本さんの記事の中に、起点となるチェーン着脱所が繁忙期には駐禁で取り締まりがあるかもとあったので心配で前々日の夜に確認してみたら、駐禁の記載はないものの梓川の工事のために小屋が建っていたり作業車が止まっていて狭いスペースになってました。
お盆期間は休工中なので一般車が駐車しても大丈夫でしたが、平日だったら工事車両が占拠して駐車できないかも知れません。
とりあえず無事にチェーン着脱所に駐車出来たので、そこから出発。
上高地方面に進み、トンネルの脇を進みます。ここは工事用の足場が設けられているので安心して下降。
雲間の滝がある障子ヶ瀬はわりかしすぐに出合います。踏み跡もあって良好。
すぐに大きめの堰堤が登場。左岸を見ると斜面にピンクテープが巻かれているのでここから取り付くのかと斜面を上がっていきますが、結構な斜度でなかなか登れない。序盤から苦労させられるのかと記事にない難易度に驚きましたが、なんとか堰堤を越えてみたらすぐ脇に簡単に越えられる踏み跡がありました。
※教訓、滝や堰堤に当たったら、まずは接近する事。すぐに巻き(逃げ)に入るべからず。
これを終えると左岸から枝沢が入ってきて二俣が現れます。
皆さんが利用している枝沢を進みます。
驚いた事にこの先に登れない小滝が現れました。私は左岸のガレ場を登りましたが、途中で小さな蜂に襲われました。どうやら巣を突いてしまったようです。
右岸から斜面を上がっていく方が危険は少ないと思います。
次いで堰堤が登場。その右岸には整地された平坦な台地。茶碗は見つかなかったです。
さあ、ここからがトラバース道だ。
滑落の恐れがありますので慎重に進みます。
この斜面は脆くて緩く、豪雨などで姿形が一変しちゃう危うさがあります。なのでログなどは当てになりません。
その為、踏み跡は全く見当たらず、行ける所、行きやすい所を自分で判断して進んでいくしかありません。
距離はさほどではないものの、傾斜が厳しい所や掴む所がなにもない急斜面が現れたりと緊張の連続で、予想以上に難易度が高いと気を引き締めました。
今回、5人でこの滝に挑みましたが、全員がロープを持参しまして、終盤は安全のためにロープをガンガン利用し進みました。
帰りも踏まえて合計で10回以上はロープを伸ばしたと思います。その方が安心で安全ですから、ここに挑む際にはロープを持参されるのをお勧めします。
水の音が大きくなってきました。これが雲間の滝の主瀑なのか、それとも下流の連瀑帯なのか判断が難しいですが、近づけば分かります。
連瀑帯に着いちゃったのなら、高巻きすれば良いのですから。
導かれるようにたどり着いた滝の全景が見渡せる広場。
ジャリジャリの急斜面をトラバースしたり、藪を掴んで移動したりして苦労しました。
日が射さぬ斜面を抜けると、そこは輝く草の絨毯が広がっていました。
シーターとパズーが、ラピュタに辿り着いた時の広場を思い出しました。
しかし私がこの場に立った時に出たセリフは
「終点が玉座の間だとは、上出来じゃないか」
でしたので、どうやらムスカ属性みたいです。
雲が途切れなく青空を通過していきます。雲の間に現れる青空を待って写真に収めます。素晴らしい絶景に感激。
以前は滝下に行けなかったようですが、今では明確な踏み跡があって滝前に行けます。
それでも一番行きたいのはその上段の滝前。轟音と飛沫が暴れる上段こそがラピュタの中枢だと思いますが、どうやって向かうのか判断取れませんでした。
パズーの父さんが雲の間に収めたラピュタの写真と同じ。
「ここから先は王族しか入れない聖域なのだ」
大佐ぁ〜と叫ぶサングラスの気持ちが分かりました。
さ、帰り道。事故のないように気を付けなければ。
上記の通り、ロープを出しまくりました。懸垂下降もしたし、トラバースでも横にロープを張って滑落を防いだ。皆の協力あって無事に下山。
ルートはその時の斜面の形状によって変わりますし、踏み跡は皆無で、このルートがお勧めとか何も言えません。
転がりだしたら止まらない危うい傾斜も多々ありましたので、マジで注意して下さいね。
今回の夏休み3日間、怪我を押してご一緒して頂いたかっさーさんに感謝の意を表します。おかげで3日間、素晴らしい滝巡りが出来ました。
5:50 チェーン着脱所 出発
9:40 雲間の滝 到着
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