仙人沢
仙人大滝


所在地
宮城県川崎町

地理院地図 (←クリックすると国土地理院のHPにて位置を確認できます)
評価(5段階) ★★★
難易度(5段階) ◆◆
現地へ 山形自動車道の笹谷トンネルの北部。仙人沢の登山道を利用。徒歩30〜40分。
訪問日 2020年7月19日

ここは仙人大滝だけではなく、下流部の滝や支流の滝も魅力ある滝が多く、非常に楽しい登山コースとなっています。

私達が訪れた2020年は山形県側からのアプローチは通行止めでしたので、事前に道路状況を確認された方が良いと思います。

山形自動車道の笹谷I.Cで下りて、国道286号を西進するとゲートが現れました。
宮城県側からは仙人沢まで行けるようなのでそのまま通過。


そのまま走行していると、つづら折りのカーブ地点で仙人沢コースの案内が出てきました。


看板の目の前にも止められそうですが、100m程戻った辺りに走行の邪魔にならない路肩があったので、そちらに駐車をし、歩き始めました。

最初は沢よりも高い位置で歩きますが、10分程歩くと沢沿いを進むようになり、滑らかな水の流れを楽しむ軽快なハイキングとなります。
登山道は何度か渡渉をするのですが、今日は水量が多いのか靴を濡らさずに渡るのは困難な状況でした。沢靴を履いてきたのでなにも気にせず水に入りましたが、登山靴では難儀したと思います。

特徴的な柱状節理の岩盤が現れます。前滝です。以前は名が無かったと思いますが、いつから名付けされたのでしょう? この前滝は仙人沢の見所の一つ。いえ、仙人大滝の水量が少なければ主役の座を喰ってしまうほど魅力があります。


この辺りから滝が連続して現れ、ついつい足が止まってしまいます。


枝沢の斜瀑を過ぎて、更に北上をするとハダカノ沢との出合。この沢を遡上すると30mの大滝が現れるので立ち寄り。
手前の5m程の小滝は、左壁に寄りかかっている倒木を頼りに登りきると滝前に立てます。
綺麗な分岐瀑。欲を言えば左側にも水が流れていれば感動的な滝となるでしょう。豪雨後に期待ですかね。


登山道に戻り軽快に進んでいくと、道は仙人沢を横切り左岸の斜面を登っていくようになりますが、そのまま道を辿ってしまうと仙人大滝を越えてしまいますので、沢を渡渉する所から仙人沢を遡上します。5分もしない内に滝が見えてきて、幽玄なる空間に入りました。


水量は多くない滝です。むしろこれでもやや増量していると思います。
この滝はまさに仙人が住んでいるかのような幽玄な雰囲気を持つ岩盤に魅力があります。
シシオドシかのようにサラサラと流れる優しい滝水と、人を寄せ付けぬ高い岩壁が取り囲んでいる空間は、心が休まるような、はたまた緊張してしまうような、まるでお堂の中にいるような雰囲気。
水にはあまり期待できない分、それほど魅力はないのではないかと訪れる前は思っていましたが、名に恥じぬ素晴らしい大滝でした。

帰路、登山道が仙人沢を横切る地点にも滝の落ち口が見えていましたので、右岸の斜面を強引に下りて正面に立ちました。


この滝も他の滝と違った様相で非常に綺麗。このコースの滝のバリエーションには驚かされます。滝から振り返って下流部を見ると、これまた興奮。狭まったゴルジュになっていて特異な空間。
仙人沢(と、その支流)、それほど長い距離を歩いてはいませんが、様々な新鮮な出会いがありました。歩くたびに変わる景観に、次はどんな滝が待っているのだろうとワクワクが止まりませんでした。

6:30 登山道起点(国道286号沿い) 出発
7:10 仙人大滝 到着

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