難関な滝です。危ないです。
檜原村の滝マップにしっかりと記載されている滝なので、難しいにしても距離が長いとかで言うほどではないだろうって思ってました。いやいや、そんなんじゃなく、本気で危ないので行かれる方は気をつけて下さい。
神戸岩という観光地の駐車場に車を止めて、鋸山林道を歩き始め。
真っ暗なトンネルを抜けるとゲートが現れます。その手前に一台くらいなら車が止められるスペースがありますが、神戸岩の観光駐車場に止めるのが無難です。
ゲートを通過してアスファルトの林道を歩いていくと右手から沢が現れます。これが徳兵衛滝のあるクドレ沢です。
すぐに入渓しても良いですが、沢を過ぎたクドレ沢の右岸には仕事道がありますので、そちらを辿った方が序盤は楽が出来ます。
この仕事道はあまり使われていないようで、踏み跡は薄いです。
獣道なのか迷ったり、道を見失ったりしますが、それでも沢には近づかず右岸斜面を進んで行くのが良いです。
どうしても道が分からなければ、沢の中を進みましょう。倒木が多かったりで面倒ではありますが、危険はありません。
出発から35分で作業小屋が見えてきました。人の気配はなくもう使われていないようです。
その手前は二俣になっていて、ここを右へ進みます。
小屋から先は仕事道がほぼ見つからず、殆どが沢登りで足を濡らしながら登っていきました。
出発から75分、遠くに徳兵衛滝が見えました。
門番である8m程の小滝、その先に見える逃げ場のないゴルジュ、そして更に奥に君臨する滝が徳兵衛滝です。
いくつもの試練を越えて出会える滝。姫に会うために突き進むようで気持ちが高ぶります。
この小滝とゴルジュと徳兵衛滝の遠方も素晴らしい。この滝は紅葉も映えるのでより美しい姿になっています。この景観でも結構な満足を得られますが、やはり真下から見たいもんです。
最初の難所、この小滝をふたつぎさんがあっさり越えて、ロープを下ろしてくれたのでそれを頼りに小滝の上に。
その先はゴルジュの様相で、両岸狭く、逃げ場が全然ない感じ。
深い釜には一苦労。夏ならザブッと入ってしまえば楽なんでしょうけど晩秋では膝より上は濡らしたくないので、釜に吸い込まれないように側壁を移動したけど、とてもドキドキした。
釜を終えるともう一つ小滝。ここはしっかり岩を掴んで登れば大丈夫。
そして最後の小滝を左岸から高巻くと真下に到着。緩やかに登ってきたクドレ沢なのに、滝前のゴルジュは凶悪で驚きました。
さあ、やっと滝前に到着だ。
今日は普段よりも水量があるようで、雨が降ってない時はチョロチョロになるらしい。良い時に来れました。
打ちつける水は力強く、秋の寂しさとは相反した元気な姿が見れて、ベストな紅葉と合わせて景観はとっても良い感じ。ホント、グッドタイミングです。
真下よりもその一段下から逃げ場のない岩盤を含めて見上げる姿が個人的に気に入りました。
帰路、ロープがないと安全に下りられない岩壁なので、ふたつぎさんがハーケンを打つ準備をしたのだけど、打ち込める溝が全くなくて大困り。
ここはどうだ、そこはどうだ、と色々な所にハーケンを打ち込もうとするが一向に固定されない。本当に弱点のない岩壁で恐ろしい。
思案した結果、大きな倒木を支点としてロープを下ろした。この倒木は大雨で流れてしまう可能性があるので、必ずこれを利用出来る訳ではないが、今回はその倒木のお陰で助かった。
無事に懸垂下降でゴルジュを下りていくと、滝前には霧が立ちこめて姿が見えなくなってしまった。
青空も出ていた良い天気だったのに、一転して真っ白な世界。残念だけど滝見が出来なくなったので、素直に下山開始。
最後は観光地の神戸岩とそのゴルジュの景観を楽しむ。短い距離ながら石灰岩で形成された灰色のゴルジュには圧倒されました。素晴らしい観光地です。
駐車場に着くと、もう日没に近い。ずいぶんと滝に長居しました。紅葉も綺麗でとても満足しました。
ここよりも難所で、水量が不安定な五郎滝はまた今度。豪雨後に休みというチャンスが来たら目指してみよう。
ふたつぎさん、あっきーさんに大変お世話になった滝巡りでした。ありがとうございました。
10:00 神戸岩 歩き始め
10:10 クドレ沢 出合
10:35 作業小屋
11:15 前衛の滝
11:55 徳兵衛滝
|