かっさーさんと笠谷に行く!
いやぁこのダジャレを言いたかった。これさえ言えれば私はもう満足です。
そんな訳で2人で冒険して来ました。
当日の天気予報は曇りのち雨。江戸切子さんに教えて貰った天気予報サイトSCWでチェックをすると13時までは降らなそう。滝を楽しんでいる間と、危険な高巻き中に雨にやられなければ良いと考え、早めの出発を心掛けました。
道の駅「奥飛騨温泉郷上宝」で車中泊をして、夜明け前に笠谷に沿って伸びる荒れた林道を走行。真っ暗の中、先の見えないダート道を走るのは結構怖いです。
なんとか無事にゲート前の取水施設に到着し、駐車スペースを利用させて頂く。狭いスペースなので2台までに抑えた方が良いと思います。
準備をしていると明るくなってきて、周りが見えるようになりました。
こっから長い長い旅路の始まりです。
林道を3時間、距離にして約8.5kmを歩きます。これ片道ですからね。
登山で考えれば3時間はまぁ普通に歩く時間です。アップダウンや鎖場があったり、見晴らし良い場所が現れたりと変化を楽しんで歩けますが、林道歩きは絶望的にツマンナイですよね。
滝のため、滝のためって自分に言い聞かせる我慢の歩きです。
ゲートを越えて歩き始め。何も語ることはありません。ただ歩くだけ。
1時間過ぎて4kmちょい。林道沿いに滝が現れて火照った体を冷やすと共にちょいと休憩。なんかあまり進んでない感じ。もうちょっと距離を稼いでいると思いましたが、ずっと登り勾配なので仕方ないかな。
ここまではただの歩きやすい林道歩きでしたが、ヒヤケ谷の手前で最初の崩落地が現れて、そこから先は藪こぎが強いられます。林道歩きだけでも嫌なのに、藪を追加するとは酷ですぞ。
更にきついのが日差しです。東に向けて歩いているので日の出の光がまあ眩しい。光でよく見えないし、藪で先が見えないしの二重苦は辛い。晴れた日に向かうならサングラスが必要です。
藪こぎ、ときどき崩落地。たまにある崖っぷち通過。丁寧に歩いていれば心配ありません。難所ではないですが我慢の歩みをピッタリ3時間。ようやく林道の終点です。
ここで自分は登山靴から沢靴へとチェンジ。
水の音を聞きながら、綺麗な水を眺めながら、変化する景色を楽しみながら進む沢登りは楽しい。水を得た魚の気分です。
沢の中を気持ちよく歩く。難所は全然ありません。20分程で早くも滝の雰囲気。近い、近いぞ。なんか物凄く短く感じて一瞬で着いた気分になる。
滝は谷が直角に曲がる地点にあるので、唐突に横から出会うようになる。遅刻で焦って走っていたら、曲がり角でパンを加えた転校生とぶつかるような感じ。
まず、飛沫に襲われる。
そして見上げると全体が見える。
つよい(確信)。
吹っ飛ぶ豊水。ぶち当たる落水。弾ける活水。
剛腕たる滝! 血管の浮いたムッキムキの上腕二頭筋を見せつけられているみたいだ。
素晴らしい、最高のショーだと思わないかね。この場にムスカがいたら、絶対に言っているだろう。
滝前の空間は狭い。だからどこにいても飛沫に当たる。防水のカメラでないとここの撮影は厳しい。滝下でのスローシャッター撮影はまず無理でしょう。
いくら真夏の暑さと言えど、飛沫に包まれていれば体が冷えてくる。長くはその場に留まれないのが辛い。この暴れまくる滝を受け止めていたいけど、居心地が悪すぎるのは難点でしょう。
酒で例えるならテキーラじゃない? そう言うと、かっさーさんが「スピリタスではないですか?」と言ってくる。アルコール度数96度の狂った酒など飲んだ事がないです。基本ビール1杯で顔真っ赤になるくらいアルコールには弱いっす。
そんな話をしながら、ビショビショになっていって、さすがに寒くなってきたので滝前から離れるとする。
正面がガレ場となっており、斜面を上がっていく。ここには明瞭な踏み跡があって辿っていくと高度を一気に上げていける。
滝よりも遥か上に来た所で斜面は落ち着く。ここは石畳というらしい。滝を見るには好都合な安寧な場所。俯瞰して見るのもまた素晴らしい。
一息ついたら、この石畳から笠谷F1(笠谷大滝)の巻きにかかる。難所が待っているがそれを越えると笠谷F2(洞穴滝)と出会えるのだ。
5:40 林道ゲート前 出発
6:00 @ケルン?通過
6:40 A水場
7:20 C最初の崩落地
8:40 林道終点
9:00 笠谷F1(笠谷大滝)
|