三滝

Date 住所 蔵王町
評価(5段階) ★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆◆
現地へ 百選「三階滝」の西部。澄川の上流部。エコーラインから、すみかわスノーパークの先に伸びているダート道を進み、屏風岳への登山道入口で駐車。登山道を利用し、股窪沢を下降し滝前へ。おそよ90分で滝前。
コメント 不動滝を終えてからエコーラインを走り標高を上げていく。走るたびに紅葉は減っていき枯れ木が目立つようになってきて寂しい。というか雪が降り出してきて寒いぞ。
すみかわスノーパークに向かうように左に折れて、すぐに右へ折れてダート道に進む。整備されている道で、ダートであるが走りやすい。
やがて左手に屏風岳に向かう登山道の看板が現れて、邪魔にならないように付近に駐車。ここから澄川に入渓して、川を下っていって、三滝の落ち口から巻き降りようという計画。
登山道はとっても歩きやすい。10分前後で澄川に着いた。さてここで登山道とはバイバイ。ここまで簡単に来させてくれて有難うと御礼をしながら澄川に足を入れる。雪が降ってくるほどの寒さの中、いくらネオプレーンソックスを履いているといえど水はやはり冷たい。あんまりバシャバシャと水の中を歩く気にはなれず飛び石を利用してあまり濡れないように下っていく。
7・8分くらい歩いた所で視界が開けて水が躍動する素晴らしい音が聞こえてくる。滝の落ち口だ。
どっちから巻けるかなぁと左右を見渡す。左右共に笹薮がはびこっていて下が見えずらいが左岸は崖が見えたので無理というのは分かった。では右岸はどうだろうと笹を掻き分けて進んでみるが、どうにも下部がよく見えないし笹が進行を思いっきり邪魔をしてきて進み辛い事この上ない。不毛に時間だけが奪われるだけに思い、落ち口から下りようぜ計画は頓挫。
さてどうしよう、諦めるのは嫌だし改めて地形図を見る。右岸の尾根は明確そうだしここからアプローチできるかもと再び登山道に戻る。また快適な道を使わせて下さいねと登山道を南に進んでいく。見えてきた尾根は凝縮された笹で覆われていた。前方の視界が効かないのにアタックする気にならない。ええい、では沢なら見渡せるだろう。そう股窪沢に向かう。
結論から言えば、股窪沢で簡単に快適に澄川へ着水できた。緩やかに高度を下げていく股窪沢には大岩から作られる小滝がある程度で、難所は皆無。沢ゆえ笹もなく先がよく見えて進みやすかった。時間は掛かったけれど安全に進めることが一番だ。
澄川と股窪沢の出合いから、澄川を上流にちょっと進めば三滝が見えてくる。右も左も崖に覆われた空間。いい雰囲気じゃないの。
三滝は三段からなる段瀑。それゆえに滝下に行くと上部の二段は見えなくなってしまう。その点はやるせないが下段だけでも十分な迫力です。飛沫を堪能したいけれど、降り続く雪は容赦なく体を冷やし震えてきたので滝前でのんびり出来なかったのは悔しい。
さあ帰路はどうしようか。沢ヤさんの記録では両岸ともに巻ける様だが、この崖をどう乗り越えるかが問題だ。股窪沢を戻るのが安全なのは分かっているけれど、長時間かけるのは嫌だ。小さく巻いて落ち口に出れるならそれが時間短縮にも繋がるはず。
見る限り右岸は厳しそうなので左岸を探る。
左岸の崖を回り込んだ井戸沢の脇から上がって行くのが比較的容易かと井戸沢を目指す。ほとんど水が流れていない井戸沢だが、増水時には見事な大滝になるであろう絶壁を右手に見つつ、澄川の左岸の斜面に足をかける。
緩やかに見えた所は岩盤の上に泥土が乗って草が生えている不安定な足場。でもここしか登れる感じがしないので気合をいれて上がっていく。ゆっくりしてると泥土が剥がれて滑落するかも知れないと想像すると心臓の鼓動が早くなる。
なんとかそこを越えて藪木を掴んで一呼吸。あとは落ち口から見たとおり笹がビッシリ茂っていて進みづらくはあるけれど、笹を掴んでいれば滑落する心配はないので安心して急斜面を上がる。
掻き分けている途中、笹の先端が目玉に突き刺さってしまった。笹が刺さるって、、プププ、駄洒落かいなって笑ってる場合じゃなくてマジで痛い。こんな巻きの最中で悶えても誰も助けてはくれないので痛みに耐えて斜面を上がって、落ち口を通過して登山道に復帰して終了。
結局高巻きにも90分くらい掛かってしまったので股窪沢で戻ったのと変わらない時間が掛かってしまった。
もっと早くに滝前に着いて、早くに撤収して次の滝を目指せると思っていたのだけど、三滝は想像以上に面倒臭い場所でした。
他写真
訪問日 2015/10/25

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