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美麗。階段状に落ちる水の姿は滝が生み出すアートですね。繊細でいて、それでいて力強いような、同じ姿を見せない水の芸術はどことなく儚さも感じました。
落差は20m級でしょうか。特別に大きくはない滝で、分類は直瀑になるように思いますけれど下部だけを見れば分岐瀑。上部の一直線に落ちてくる水の流れも美しいですし、非の打ち所がありません。周辺は岩盤に取り囲まれており、それも中々な迫力があって芸術に欠かせないアクセントになっています。
滝前はゴツゴツとした岩が積み重ねられていて、あまりのんびり出来ない点が痛いですが、様々な角度から滝の姿が見れるように空間は開けていますので贅沢は言えません。もし平らな休める場所があれば、思いっきり足を伸ばしてジーっと滝の流れを見たかったですね。
ここは鹿の瀬川の本流ではなく、左股にある支流にかかる滝です。地形図を見れば分かりますけど崖と滝マークが表記されています。本流にも崖マークが密集している所がありますので、そこと間違えないように気をつけましょう。
鹿の瀬温泉の北側にある舗装路の終点まで行くと、そのまま直進に登山道(地形図の点線)があります。最初はその道を利用して進みますけど、支流に着いたらそこから滝まで道はありませんので沢を遡行するようになります。長靴か沢靴を履くことをお勧めします。
特に難しい点はありません。ただその支流の沢を登っていけば良いだけですので、迷う心配はないと思います。
しかしあまり歩き易い沢ではなかったので、私は沢から離れて右岸にある笹薮の中を進みました。強い傾斜がある訳ではないですが、人があまり入らない場所ですので笹が元気に伸びていて視界を遮っていて思うようには進めませんでした。それに笹がギュッと密集している所もあって、そんな所では平泳ぎの要領で笹を掻き分ける必要があるので腕が非常に疲れました。でも沢の中を進むよりは、岸上のほうが歩く速度は早いと思います。
滝まで残り100m位までずっと右岸にいて、最後は傾斜も厳しくなったので沢に戻りちょっと遡行して滝前に到着。登山道を歩き始めてから45分前後でした。
帰路は同じ道を辿るのも面白くないので、南の尾根筋にある登山道まで斜面を登って、整備されている道で車まで戻りました。逆に、尾根筋から斜面を下りて滝を目指すのもありだとは思いますけれど、登山道から離れるアプローチ開始点は見極めづらいのであまりお勧めしません。
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