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佐渡の名瀑。落差は70mと言われており(実際に見えるのは40〜50m)十分な高さを誇り、両岸には威圧感たっぷりの巨大な岩盤を従えている力強い滝です。 非常に数少ない海に落ちる滝という海岸瀑の部類に入り(正確には直接落ちてはいない)、磯の匂いを感じつつ滝を見れます。
海とは無縁な山奥ばかり目指しているので、この「振り返れば海がある」滝姿にはいつもと違った爽快感を味わえます。
海府大橋という見事な赤い橋の真下にあるのが特徴で、通常はその橋から落ち口を俯瞰するだけです。
全景を望むには、山の斜面を下りるか、船から見るかの2通りの行き方があります。
手っ取り早いのは山の斜面の下降ですが、この滝を示す案内はありません。
海府大橋から北進すると左に果樹園が見え、そこに駐車可能な路肩スペースがあります。 そこから果樹園を囲んでいる作業道を進むと、「密猟禁止」の看板を発見出来ます。
この先に海へ下りられる道が続いています。 草木が相当生い茂っていて前方の視界は遮られていますが、足元を見ると明確な踏み跡が見えますので、しっかり辿っていけば迷う心配は無いです。基本、一本道なので。 しかしこの道は難所である事には変わりません。 その理由はイバラと蜘蛛の巣です。
猛烈な数のイバラです。掻き分ける草木の全てに刺があると言っても過言ではありません。ここを半袖で挑むのなら両腕は血だらけになると思います。
私は対策を講じており、夏にも関わらず厚手の長袖シャツを着込み、軍手も園芸用の厚手のものを装備し掴んでも引っ掛かってもヘッチャラな状態でしたし、園芸用ナイフでバッサバッサ切り落として行ったので問題無かったです。
しかし蜘蛛の巣には本当に辟易しました。気付くと顔に張り付いている見事なトラップに何度もやられました。酷い所では5m間隔で蜘蛛の巣が布陣されていたと記憶してます。
納豆の糸を手繰るようにナイフを回して蜘蛛の巣を絡め取ります。その動きがドリルの回転に似ていたので、往年の特撮テレビ「サンダーバード」に出てくるジェットモグラに成り切って進んで行きました。
およそ25分程で海岸に到着。人のいない海にはどことなく哀愁を感じます。 ここで記録用の写真を撮ろうとポケットを探った所、デジカメがないのに気付き血の気が引きました。おそらくストラップが木の枝に引っ掛かったのだろうと想定しましたが一体どこで? 今考えても仕方ないので不安のまま先に進みます。
この海岸はホームセンターで売っててもおかしくないような綺麗に研かれた玉砂利の浜辺で、足を乗せれば沈むし上手く蹴り足を運べないしで思うように進めません。
歩く事10分程で滝と海府大橋の姿が見えます。
あとは滝までの短い川を上がっていけば良いのですが、わりかし水深があり飛び石も少ないので、靴を濡らさずに進むのは苦労します。夏ならサンダルで川の中に入ってしまえば楽ですけど、濡れるのが嫌ならば最初から長靴で挑むのをお勧めします。また、右岸沿いに進めるとも思いますが草木が密集していて足場が見えないので難儀すると思います。
車を下りてから35分で到着です。
滝下に立つと、飛沫の少なさに物足りなく感じましたが、巨大な岩盤の存在と落差のある滝の姿には惚れ惚れしました。
帰路はデジカメを探りながら来た道を登って行き、無事に発見。
密猟禁止の看板から数歩の所で木の枝に引っ掛かっていました。スタートわずかで既に無くなっていたんですね。
さて家族の待つ旅館に戻ったのは7時40分。8時の朝食に間に合ったので怒られずにすみました。ホッ。
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