布引の滝




Data 住所 日光市
評価(5段階) ★★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆◆
現地へ 川俣湖の南部。
鬼怒川から向かう場合、県道23号を進み、野門トンネル手前に細道に入る。ゲートがありそこで駐車し、3時間前後。
コメント 巨大な岩盤が立ち尽くす、物凄く大きな滝です。落差は120mと言われ、最上段は霞んで見えるくらい遥か上空から水を落としています。
とにかくデカイとしか言いようのない滝です。近づけば飛沫を乱舞させ豪快であり、離れれば全体の水の流れが見えて雄大。
落差だけではなく、更に素晴らしいのは全体がしっかりと見えること。隠れているのは1段目・2段目の滝壺くらい。いくら大きな滝であっても木々に隠れていれば迫力が伝わってきませんので、その点でも秀逸です。
この滝には威風堂々という言葉が似合います。胸を張り力強く水を落とす姿、正直言って惚れました。

この道中の難所は一つ。前衛滝の巻きに限ります。傾斜もきつく、落石ありの巻きなので慎重にならないと行けません。

まずは県道28号から折れて野門沢に向かう林道を進みます。この道はアスファルトでしっかりしています。
途中まで行くと、チェーンが掛けられているゲートが現れます。ここには車3台ほどの駐車スペースがあるのでここで駐車。
チェーンを跨いで進みます。アスファルトの林道を歩くのはいつもながら空しく思いますね。
この道には布引の滝の展望台が設けられています。そこから見るとはるか遠くであることが分かると共に、大きさも十分理解できると思います。
おおむね1時間ほどで林道終点。ここに布引の滝の案内があります。といっても道は一本ですから迷う事はありません。
最初は登り。道は開けていて歩き易いですが結構上ります。
今一度、遠望が出来たところで道は2股に。山側に進む道と谷側に向かう道。
当然ながら下りの谷側の道に進みます。
ここからは道が荒れます。整備がもうちょっとされると有難いのですが、丸太で仕切った階段のその丸太がグラグラで乗るとバランスを崩します。もう階段の役目になっておらず、ほとんど障害走のハードルのように跨ぐ箇所もありました。
道には二本、枝沢があり清い水を流してくれています。この水は助かります。そしてうまいです。
その枝沢を越えると、公園に出たのかと思うほど綺麗なベンチとテーブルが出てきます。奥地まで来たはずなのに、これをみると緊張感が若干萎えましたが良い休憩ポイントです。
さて、道はまだまだ下り。道はちょっと分かり辛くなりますが、赤テープなどの目印があるので見失わないように。
本流が近づいてきて、最後は残置ロープを利用して沢へ着地。
ここからは左岸を進みます。水に入る箇所はありません。
やがて前衛滝が見えます。この滝の奥に巨瀑があるのです。
この前衛滝は左岸で巻きます。太い残置ロープがありますのでそれを利用して登れる所まで。足を滑らせたりしたら滑落してしまう急斜面なので慎重に。
高さの恐怖を超えて、ようやく辿り着ける滝です。その苦労以上に素晴らしいご褒美が待っているはずです。

ちなみに、ここから二段目に下り立つべく、前衛滝ルンゼ付近まで戻り左岸の岩盤をよじ登り近付きました。
真下が見える位置まで進みましたが、滝壺まではスラブのような掴み所のない岩盤になっており、行ったら最後、蟻地獄のように抜け出せないと判断し撤退しました。
複数人で行動し、ロープをセットし懸垂下降すれば何とかなると感じました。

この滝に行く際、森本さん(リンク参照)のレポを参考にさせて頂きました。大変分かり易い解説で本当に助かりました。ありがとうございます。
他写真
訪問日 2009/7/30

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