所在地
|
山梨県韮崎市
(←クリックすると国土地理院のHPにて位置を確認できます) |
評価(5段階) |
★★★★
|
難易度(5段階) |
◆◆◆◆ |
現地へ |
青木鉱泉の西。
青木鉱泉の駐車場から鳳凰三山へ向かうドンドコ沢の登山道を利用。 |
訪問日 |
2008年9月20日
2022年9月1日 |
2022年8月31日
前回はガスの中でほぼ真っ白で満足行く出会いではありませんでした。
再訪時は、青空と虹が見たい。そんな希望も持って計画していると、毎年決まって天気が悪い。
三年、延期が続いてようやくチャンスを得られました。
この五色の滝は、一般的には青木鉱泉からドンドコ沢コースという鳳凰三山に向かう登山道を進みます。
片道4〜5時間と中々のハードコースです。
さてここで虹に見るには、何時に訪れれば良いか。
真東に向いている滝なので、虹の出現は早いです。
7時30分くらいには営業開始のようです。
ではその時間に到着するにはと逆算すると、深夜2〜3時に青木鉱泉を出発しないとならず、これは現実的な行動開始時間ではありません。
では、どうしようか。
五色の滝のドンドコ沢コースを更に一時間登ると、鳳凰小屋があります。
そこで一泊して次の日に6時30分頃に出発すれば良いのではと計画してみました。
この五色の滝に2日掛ける、その価値はあるか? ギリギリ日帰り行けるレベルですから、ちょっと勿体ないかなとは思います。
ただ今回は鳳凰三山の一つ、地蔵岳への登山も目的としているので、一石二鳥的な感じで挑んでみました。
スタートは御座石鉱泉。
青木鉱泉からのピストンよりは違う道を通った方が面白かろうと選びました。
御座石鉱泉の駐車場は無料(青木鉱泉は有料)。建物近くに駐車しようとしたら、ババアが出てきて「もっと遠くに止めろ」と文句を言われる。
登山届けを出すために御座石鉱泉の入り口に立ち寄ると、再びババアが現れて「マスクしてないのに近づくんじゃない」「こっち向いて話すな」と、ババアもマスクしてないし、ババアの方から近づいて来たにも関わらず一方的に文句言われる。
ADOの名曲を熱唱しそうになりましたよ。
物凄く不快になっての登山開始となった。
御座石鉱泉からの登山道は明確明瞭。分かり易くて迷う心配はない。
本日の天気は晴れの予報なのだが、青空は見えない。
むしろ登山道は雲の中。猛烈な湿気に汗が出まくる。
中盤から急登が続き、息切れも汗も尋常ではない。尻の割れ目も汗でヌルヌル。被ってる帽子のツバから水滴が落ちるくらい汗をかきまくった。
スタートの御座石鉱泉の標高は1070mで、目指す鳳凰小屋は2380m。1300mちょいも登るなんて途方もないわと溜息つきながらテント入った重いザックを背負って急登を越えていく。
なんか余りに疲れ過ぎて、もうええわ、帰りたいわ。って言葉に発するのを我慢しまくった。
6時40分に出発し、12時30分頃に鳳凰小屋に到着。5時間、ほぼコースタイム。
小屋に挨拶して、テント泊を告げ、一人1500円を支払う。
テント場はガラガラ〜。ってか誰もいない。まだお昼過ぎだから誰も到着してないのだろう。
平日だから、満杯になるとは思ってなかったけど、まさか全く居ないとは思わなんだ。
どこにでも張れるのでベンチがあってトイレからそれほど離れていない場所を確保してテントを設営。
では地蔵岳を目指そうとしたが、鳳凰小屋周辺も曇りでは山頂に行っても見えないかも知れない。
調べると15時頃から雲が無くなり快晴になる予報。
鳳凰小屋から地蔵岳までは登り1時間なので、14時手前までテント内で昼寝。
こんな明るい時間に寝るなんて凄く勿体ないけど、ここまでの登山でしこたま疲れていたので、グッスリ寝ちゃったわ。
14時起床。
1時間しっかり寝たので割りと体力回復。
飲み物とカメラのみザックにいれて、他はテントに放り込んで超軽量で山頂を目指します。
明確な登山道を相変わらずヒーコラ言いながら進むと山頂のオベリスクが見えてきました。
砂が増えてきて、逆に森林が減ってきて見晴らしがよくなってきました。
そして地蔵岳(の脇)に到着。
まったりしていると徐々に雲が取れてきて、青空が出た。雲の隙間に稜線が見える。
遠くには山も谷も見える。あの谷には滝があるのかな? って考えちゃうのはここでは無粋でしょう。
今日、1500mほど登ってきた頂点。
見渡せる山々、苦労して頑張った者だけが見れる景色。
滝へ逢いにさんざ山中に入ってるけれど、富士山は登った事ないし、子供や友人と低山に行くくらいしか山頂には行っていない。
そんな自分が由緒ある百名山である鳳凰三山の一つにいるとは。
真っ当な登山はある意味初めてなので、そんな頂きに立ったとき、どんな感情が生まれるのか、なんか感極まって涙出ちゃうのか、山に惚れてピークハントするキッカケになるのか、自分の心の動きの変化を楽しみにしていました。
では、実際にその景色を目の当たりにし、自分で自分に問い掛けてみました。
結果は、「特になし」でしたwww
我ながら残念でしたし驚きましたが、何も心は揺さぶられず、「おー、着いたぁ」だけでした。
やはり僕は、山ヤさんにはなれないのですね。登山が趣味とは言ってはいけない種族でした。
この地蔵岳で終えて鳳凰小屋のテントサイトに戻っても良いのですが、ちょいと時間が余ってしまう。
どうせやることないんだし、それならもうちょい頑張って隣の観音岳まで行ってみました。
頂きが見えるのに、全然近付かず。50分くらい歩いていました。
もう夕方なので、誰にも会わず、挨拶せず気楽な稜線歩きは心地良かったかな。
で、観音岳。ここはちゃんとピークに立てる。感想はやはり「特になし」・・・か。我ながら自分自身の感覚を不思議に思う。
ま、ちょうど良い暇潰しになったから良いか。
鳳凰小屋に戻ったのは18時手前。結構テントが設営されて昼よりも賑やかだ。
晩御飯食べて、しこたま寝た。
6:40 御座石鉱泉 出発
9:50 燕頭山
12:30 鳳凰小屋(テント設営・昼寝)
14:00 出発
15:00 地蔵岳
16:00 出発
16:45 観音岳
17:00 出発
17:40 鳳凰小屋
9月1日
3時30分、起床。
御来光を見るために準備。
テントから出て、空を見ると沢山の星が輝いている。流れ星も出てたようだ。
快晴と思われる。これなら御来光が期待出来るかな。
鳳凰小屋から夜明けは見えないので、地蔵岳のほぼ山頂まで、ヘッドライト装備して真っ暗の中を登山道を歩く。
標高差300m、片道1時間。御来光の為に登るとは、我ながらよくやるぜ。
これもまた、自分の感情がどう動くのか興味本位である事が理由。
早朝から汗掻いて再び、地蔵岳のオベリスクを望む。
お湯を沸かして、コーヒー作りつつ日の出を待つ。
残念な事に、明るくなっていくと次第に雲が増えていき、御来光は見る事が出来なかった。これについては仕方ないとしか言えない。
で、また1時間掛けて鳳凰小屋まで下山。
さあさあさあ! お待ちかね五色の滝へ向かう時が来ましたよ。
テントを片して、重くなったザックを背負ってドンドコ沢コースを下る。
五色の滝までは1時間のコースタイム。6時30分頃に鳳凰小屋を出発したので、順調に進めば計画通りの時間に着くはず。
明確な登山道を下っていく。
前日は仕事終えて移動して、2時間ばかしの睡眠で行動してましたが、昨晩はグッスリ眠ったので体力回復。気持ちも行動も軽やかです。
水の音が聞こえてきてからは小走りに。
五色の滝の看板が見えて、滝が姿を現しました。以前は沢を水平に歩いて滝前に来たけど、アプローチが変わったのですね。グッと斜面を下って滝前に到着。
やっとクッキリハッキリとした五色の滝に出会えました。
残念だけど、上空は曇り。でも正面からは太陽が滝を照らしてので、虹が見える。
朝7時30分。やはり真東に向いている滝は朝早めから虹の営業を開始しています。
岩壁の存在感すごい。綺麗だし、圧迫感ある。なのに心優しく受容されている。居心地良いよ。
御来光見るために早朝行動しているけど、まだコーヒーしか飲んでおらずここまで歩いてきました。ここでようやく朝食を頂く。
。
お湯を沸かして、ラーメンがそろそろ出来そうという時に、青空が出た。
慌ててガスバーナーを止めて、カメラを取り出す。
3分ほど、空は晴れてくれて虹&青空が撮れた。結局、青空はその数分しか出なかった。
けれど、空間の開放感や滝の優しげな態度に癒されて、心は満足。勿論、ラーメンは撮影に追われて、のびてしまったが満腹にもなった。
まだまだ午前中。時間を気にせず滝を満喫。
色んな所から見れる。裏見が出きたのも嬉しい(ただし、裏見目的なら午後訪問が良い)
希望を叶えてくれて有り難う。テント担いで頑張って登ってきて良かった。
殆ど疲れていない状態での逢瀬なので、心にゆとりを持って再会を楽しみました。
ドンドコ、サイコ〜〜。
3:50 鳳凰小屋 出発
4:50 地蔵岳(赤抜沢の頭)
5:30 出発
6:10 鳳凰小屋(テント片付け)
6:45 出発
7:20 五色の滝
9:10 出発
9:40 白糸の滝
11:00 鳳凰の滝
12:00 南精進ヶ滝
14:10 青木鉱泉
14:50 御座石鉱泉
|
2008年9月
ドンドコ沢登山道には「南精進ヶ滝」「鳳凰の滝」「白糸の滝」「五色の滝」の4滝があります。
この五色の滝は4番目に出会える滝であり、クライマックスに相応しい滝です。
南精進・鳳凰・白糸と登山道を登り続けて、息切れが止まない状態で、やっとこの滝に出会えます。鳳凰の滝を過ぎてからの登りは本当にしんどいです。
ついに姿を確認出来て、心底嬉しかったです。
落差50mと他の三滝よりも大きく、一直線に落ちています。
大きな岩盤に堂々たる一筋の流れ。雄大な景観を見させてくれます。
到着したとき、辺りは霧で全くと言ってよいほど姿が見えませんでした。霧が晴れるまで待とうと決心するものの途中から雨も降ってきて辺りは完全に真っ白い世界。
2時間近く寒さに震えながら食事をしつつ滝を眺め待ち続けましたが変わらない景色。
もう晴れることは無いだろうと三脚を畳み下山し始めたとき、ふと振り返ると上部が見え始めました。
慌てて走って元の場所に戻り撮影。4・5枚シャッターを切った所で再び霧が落ちてきて元の世界に。濃霧の中、奇跡的な5分間でした。
青い空と一緒に見たかったのですが残念です。でも上部もしっかり肉眼で確認できたので満足しています。
6:20 青木鉱泉・駐車場
7:40 南精進ヶ滝
8:10 出発
9:10 鳳凰の滝
10:10 出発
11:10 白糸の滝(霧の為、通過)
11:40 五色の滝
13:40 出発
14:00 白糸の滝
14:50 出発
17:00 青木鉱泉・駐車場
|