七ツ釜五段の滝

Data 七ツ釜五段の滝
落差50m
山梨県山梨市

現地へ 甲府より北部、西沢渓谷内。国道140号、有料道路{雁坂トンネル」に入る手前に、西沢渓谷に進む道がある。駐車場は少ない。徒歩2時間前後(片道)。
コメント 2013年、再訪問。
その日の西沢渓谷の気温はマイナス10℃以下。車を下りた瞬間に肌を突き刺す寒さ。笑っちゃうくらいの極寒にはビックリしました。
これで四度目となれば道はほとんど覚えているというもの。違うのは道中にも雪が積もっている事。
いつもの通り、駐車場から平坦な道を進み登山道に入ります。ちなみに入り口には警告文があり「アイゼンなどの冬季装備がない方は入山を禁じます」的な事が書かれてありました。それはつまり裏を返せばアイゼンを装備していれば滝まで行けますよって事ですので、安心して突入です。アイゼンつければ安全って訳です。いやいや過信はいけません。
冬季にもかかわらずお客様は沢山入っているようで足跡がバッチリ残っていて雪で道が消えているという心配もなく、アイゼンでしっかりと踏み込んで進めば転倒の心配もなく問題なく歩いていけます。
見たかったのは真っ白い雪に青い水の世界だったのですが、驚いた事に水が青くありません。光の屈折で青く見えると解説されていましたが、白銀世界だと屈折が変わって普通の渓谷になっていました。これには正直落胆を隠せません。美しい滝の表情を堪能しに来たのに期待に応えてくれませんでした。でもそうは言っても段瀑の流れはやはり一級品。雪をまとった釜は美しいという形容詞がピッタリです。
ここに来た目的がもう一つ。その大きな釜に触れてみたかったんですよね。登山道から念のためロープを張って、右岸から釜に流れ込んでいる枝沢を下りていきました。腰辺りまで雪に埋まりながら見えない足元を固めて進むので、ゆっくり慎重に。もし滑って釜に落ちてしまったらと想像すると寒さ以上に身が縮みました。
広い釜は限りなく穏やかで、庭園に迷い込んだような落ち着きが得れました。岩に乗ってる雪がまこと芸術で素晴らしい空間です。夏はこの石に座っておにぎりを食べたいものだけど、観光客に注目されて居心地悪そうなので想像だけに留めておきます。
遊歩道に戻ってロープを回収すると、釜に浸かり濡れてしまったロープは見事にカッチンコッチンに凍っている。庭園で心が温まったのですが、一瞬で現実世界に戻されてしまいました。
冬季の西沢渓谷登山道はここでUターンとなっているのですが、本来はそのまま真っ直ぐ進み対岸のトロッコ道で駐車場まで戻ってくる一方通行路です。そのまま来た道を戻るのも味気ないので不動滝を見ながら山を登っていきました。
これがまあ大失敗。ほとんど踏まれていない道に悪戦苦闘。トロッコ道になってからは平坦で歩きやすいと思っていたのですが雪が積もり過ぎていて進むのも大変でした。
往路の渓谷道は駐車場から1時間40分で滝に到着したのに、トロッコ道は駐車場までに概ね3時間程掛かってしまいました。体力と時間を無駄に使ってしまい、その後の予定が狂ってしまったのは言うまでもありません。

2007年、紅葉を見に訪問。
当日の天気は雨、カッパを着て出発。2時間以上の一人旅と覚悟をして進んでいたら、自分でもびっくりする程早く到着できました。
駐車場よりピッタリ1時間でした。途中に見える滝は、帰りにゆっくり見ようと思い、全く見ずにひたすら進んだからでしょう。
今回は紅葉もそうですが、一番下の滝壺から見たいと思ってロープを用意していたのですが、滝壺までしっかり道が出来ていました。今まで無かったはずなのに。
紅葉は、落葉に進んでいて残念でした。紅葉情報では見頃と書いてあったのに。
ここに来るといつも思うのは「でかい!」という事。写真ではあまり大きさは感じられないのですが、一つ一つの大きな釜は8畳の部屋と同じくらい大きさがあります。
今回は貰った万歩計があったので、試しに装着して歩いたところ、七ツ釜まで5700歩でした。往復で1万歩以上確定。健康にも持って来いの滝です。

これほど透き通った青い水を見たのは初めてでした。滝を見ずともこの水だけで、満足してしまう気分です。
西沢渓谷は有名な観光地なので、大勢の人が訪れる。一本道なので、人が多い時は、渋滞してマイペースで歩けない程。ましては道幅も広くないので追い抜くことも難しい。
2〜3時間歩いて、やっと辿り着くこの滝は、本当に綺麗です。流れ、形、どれも美しすぎて離れるのを惜しんでしまいます。
長い行程ですが、そこまでに小さな滝が幾つもありますし、渓谷美を存分に感じられるので、飽きることはないでしょう。
但し、本当に人が多いので、早朝を狙った方が、マイペースに楽しめると思います。
他写真
訪問日 1998/05/09
2002/09/02
2007/11/06
2013/02/25

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