桃洞滝



Data 住所 秋田県北秋田市
評価(5段階) ★★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆
現地へ 大平湖の北部。
クマゲラ保護センターから散策路を1時間前後で到着。
道路にはいくつも案内があるので分かり易い。
コメント 自然が生み出した芸術とはこの滝を指すように思えます。
数々の特徴のある滝の中でも、この滝は際立っています。落ち口から一気に幅を広げ、急激にカーブを描きまた一つにまとまる。水の躍動感、水の生命力を極限まで演出しているその姿に心打たれ、自然と肩の力が抜けてしばしば見惚れてしまいました。
遠くから眺めていると優しさと美しさを感じられますが、近付くとシャープな水のキレを感じ何とも勇ましい。
遠くから、近くから、右側から左側から、どれも違った滝の存在を感じ、一つとして同じ姿を見せず、どこがベストなのかカメラを握り色々探りましたが、その全てが素晴らしく欠点が一つも見当たらず、この滝の魅入られてしまい無我夢中でシャッターを切りました。
前日の三階滝が増水で酷く汚かったので、次の日の桃洞滝も濁っているのか心配でしたが、これ以上無いほどの水量でパーフェクトな姿が見れました。
水量の少ないときはアーチを描いてくれず物足りなくなりますので、この滝ばっかりは増水に感謝しました。

スケジュールでは圧している状態だったので、まだ日が昇らない内にクマゲラ保護センターを出発しました。
最初から大きな案内で誘導してくれるので、ヘッドライトを付けての行動ですが安心して進めます。
5分ほど進むと、川を渡る橋が出てきて分岐となります。この橋を渡るのですが、なぜかここだけ案内が無いので要注意です。
道は平坦で歩き易く、森林浴に最適な散策路です。この路を歩くだけでも十分に楽しいと思います。
途中から沢沿いを進むのですが、一度だけ渡渉します。丸太をピョンピョンと飛ぶように歩いていくのですが、最後の丸太だけが遠い。増水で位置が変わってしまったのでしょう。沢靴を履いているのでそのまま着水しましたが、登山靴だったら大変だったと思います。よく動く丸太なので訪問したときのようにずれていると厄介です。
やがて見える滝の姿の美しさに感情は停止し魅入ってしまう事でしょう。

この滝の上流には天国のナメと称される穏やかな川床があり、「中ノ滝」「男滝」という二つの滝があります。
桃洞滝の左岸にステップがきってあり、それを利用すると上流に出られますが、この時ばかりは増水が憎かったです。
通常の歩ける部分にまで滝水が滑り落ちているので、その水をせき止めながら踏ん張って登っていくのは中々緊張しました。足を持っていかれたらウォータースライダーで滝壺まで一直線ですから。
上流の川床は非常に穏やか。増水で深さはありますが何とも心地よい沢登り。所々に甌穴が口を開き、落とし穴になっているので歩きは慎重。
クライマックスの「男滝」を目にしてUターン。
早朝でモヤのかかった桃洞滝でしたが、天国のナメを終えて戻ってくると微かな青空と共に岩盤・緑が色よく滝を演出してくれて、とても美しい景観を見させて貰いました。

2008年10月
九階滝の帰りに寄り道。赤水沢分岐の時点で日の入り時刻。到着する頃には真っ暗になっているかも知れないけれど、早足で向かう。
距離はあるものの平坦なので歩き易い道。しかし、九階滝が終わってからなので体力が残っておらず気持ちだけが前に進んでいく感じ。
ようやく滝前に。ひとまず姿が見れるのでホッとしました。夏に来たときは水量が違い、全く別の顔を見せてくれました。水量が少なくても美しさは変わらず。
やはりこの滝は素晴らしいです。
他写真
訪問日 2008/7/30
2008/10/18

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