Data |
住所 |
奈良県五條市
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評価(5段階) |
★★★★★ |
難易度(5段階) |
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現地へ |
百名山「大峰山」の西部。国道168号から県道235号に進み、舟の川沿いの林道を走り、ヒウラ谷との出合で駐車(4〜5台)。そこから右岸にある林道を進み2時間程度。 |
コメント |
出会った瞬間に「白髭のお爺さん」と思いました。二手に分かれた滝水が髭に見えるのです。
前日から降っていた雨は午前中に止み、カッパ無しで進めて楽になったのですが、歩く前から心配だった霧が的中してしまい上部は霞んでしまいました。
岩盤を割るように落ちる姿が見れたはずなのですが、残念です。
埼玉から紀伊半島に行くには大型連休しかなく、予定を変える訳には行かない強行な計画だったので致し方ない結果ですが、それでもこの滝を真正面から見れて心晴れ晴れな気持ちです。
とにかく大きな滝で、林道途中から見た姿だけで圧倒されてしまいました。どこまでを滝というのか分かりませんが、見れる範囲だけで言うと70〜80mはあると思います。それが横に広がって落ちる姿は言葉を無くすほどの感動を味わえます。
細く狭い林道をひたすら走り続け、ようやくヒウラ谷との出合。まずはヒウラ谷の沢を渡渉することから始まります。
ここは長靴を履いて渡り、渡渉を終えてから登山道に履き替え、林道歩きのスタート。
林道は所々荒れていて、2・3箇所崩落地を横切ります。細かな石が積まれた所を進むのは若干緊張しますが、踏み固めながら慎重に進みます。
林道は長いです。終点までは1時間弱歩きます。最初は沢が見える所を進みますが、途中から沢音も聞こえない位離れてしまい不安になりますが、道は一本ですからそのまま進みます。
やがてまた水の音が戻ってくると、沢も随分近くに感じます。
この辺りから迷滝が遠望でき、大きさに感嘆とされるでしょう。
遠望を見送り林道を進むと、支流の沢が現れそこで林道は終点。
支流の沢を横切りますが、岩に滑ればそのまま流れ落ちてしまう恐怖があります。
横切り終わると鋼鉄のワイヤーが地面に転がっているので、そこを目印に沢に向けて下りていきます。
ここで沢を渡渉。飛び石は少なく濡れているので注意が必要。
沢を遡行するわけではなく、ここから左岸の樹林帯に入ります。
きつい傾斜ではありますが、登れない傾斜ではありません。ここまで来るとあと少し。木々には先人の方々が付けてくれた赤や黄色のテープがあるのでそれを頼りに登っていくと、真正面にこの大きな滝と対峙できます。
林道からの遠望の瞬間、樹林帯を抜け正面に現れた瞬間。どちらも衝撃的な出会いで、忘れられない滝の一つになりました。
2010年、最高の青空が迎えてくれて再訪問は大成功でした。
もしも貴方がこのような青空の下でこの滝前に立ったなら、「ここは桃源郷か?」と錯覚してしまうと思います。少なくとも私はそう感じました。 前回は濃霧の中で、迫力はビシビシ伝わってくるけれど実態がいまいち分からず、なんともやり切れない気持ちで帰りました。
しかし今回は違います。想像通り、いえ、むしろ想像を超える美しさと迫力で迎えてくれました。
巨大で強大で、それなのに水の流れは優しさに満ち溢れていて、この感動に出会うべく再訪して、それが叶った事はこの上ない喜びです。
周辺は崖に囲まれていますが、色々な所に動けるのは驚きです。幅・高さ共に申し分ないこの滝の真ん中に立つのも可能です。足元の流れや落ち口や下段をグルリと見渡せます。これは胎内にいるといっても過言ではないかと思うような安らぎを得られます。 ド迫力な岩盤に関わらず水の流れや飛沫は非常に穏やかで、滝に身を預けるとエステシャンにマッサージをされているかのように体の強張りや緊張・疲労が消えてしまいます。これほど癒し効果の高い滝は少ないです。
心身ともにこの滝に魅せられ、フニャラ〜って言葉がお似合いな程にとろけてしまいました。。
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他写真 |
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訪問日 |
2008/05/11
2010/08/16 |