ピナイサーラの滝






所在地
沖縄県八重山郡竹富町

地理院地図 (←クリックすると国土地理院のHPにて位置を確認できます)
評価(5段階) ★★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆
現地へ ピナイ川にある滝。
有名な観光地としてガイドツアーが豊富で、カヌーで行くのが一般的。
干潮時の海ルート、西側からの山ルートは歩いて辿り着ける。徒歩60〜90分。
訪問日 2006年4月26日
2019年4月17日
2019年

西表島の筆頭の滝でしょう。ガイドブックを見れば必ずこの滝のツアーが紹介されています。
カヌーを漕いで、滝壺で遊ぶのがこのピナイサーラの滝の一般的なアクティビティーなガイドツアーみたいです。冒険心をくすぐりますね。ジャングルの中を進むカヌーなんて素敵すぎますよ。
でもね前回の訪問時もそうですが今回もノーガイドです。「だって お金がないんだもの みつを」って感じです。

前日の豪雨後に船浦橋から遠望したピナイサーラの滝は、また珍しい姿。思いっきり茶色く濁って太い水柱になっている。ビックリしたのは東側の岩盤にも滝が確認出来た事。豪雨の時だけ現れる幻の滝なんでしょうね。レアな姿が見れて感激しました。


そして次の日、遠望で見る限り濁っておらず落ち着いた感じ。
でも前回同様、干潮時に橋から歩いて行こうと思ったのですが、豪雨が影響してるのか腰まで浸からないと行けないくらいまだ水があるので、今回は無理。
当日の干潮は11時。8時30分頃では無理だったのかな。タイミングが合わなくて残念です。

仕方なく潮の満ち引きに影響のない山ルートで向かいます。こちらの道はいつでも行くのが可能です。
船浦橋を上原港方面に進み、橋を渡った先に現れる交差点を左へ(県道は道なりに右へ流れる)。次々現れるガイドツアー会社の建物を横目に進んでいくと道路の終点である駐車場に到着。


まだガイドさんの車がないので、滝に一番乗り出来るかな? いそいそと準備してカヌーに抜かれないように出発。
砂利道を道なりに下っていくと、立派な木道が出てきます。この道はカヌーに乗る人の為の道。お金払った人しか乗ってはいけません。
貧民はそっちじゃなくてその右脇の道。そう昨日の豪雨の影響で小川になっている所が山ルートの入口です。道の質の違いに愕然とします。
木道を妬みながらバッシャバシャ進んでいくとマーレ川が目の前に。道はマーレ川の左岸に伸びているのでそのまま進んでいって運搬レールの残骸の地点で渡渉するとマーレ川から離れて鬱蒼とした山に入っていきます。


ちょっと進むとやっと明確な案内が。「テドウ山 ピナイ滝上へ」と明記されています。これが見れれば間違えていない証拠。そのまま先に進むと斜面を上がって行きます。

滝上へ目指す為の尾根道に乗ると、もう一度小さいながらも案内が現れます。ここには大きくピンクテープが張られていました。



この尾根道の案内が分岐点になります。滝下に行けるような明記はありませんが、尾根を上がっていく道とは別に斜面を緩やかに下る踏み跡とピンクテープが見えます。こちらが滝下への山ルートです。

標識などは一切ないですが、ピンクテープは豊富です。10m毎に木に巻かれてる感じで安心して進んでいけます。


時折出てくる大きなサキシマスオウノキに感嘆としながらわりかし平坦な踏み跡を歩いて行くと、カヌーの船着き場に到着し。ピナイサーラに向かうカヌーのルートと合流しました。


ここからはツアーでも使う滝へ向かう道のり。簡単かと思いきやアップダウンもあるし、しっかりした山道です。転ばないよう気をつけます。
出発からピッタリ1時間、滝前に到着です。ツアー客がいない一番乗り。ゆっくり滝を満喫出来ます。
4日間の西表島の中で、今日は見事な青空。昨日の豪雨の濁りは落ち着いて水量豊かな綺麗な白い髭が落ちてきます。
風が吹いて滝が揺れて、すると飛沫が周囲に放出されてどこにいても飛沫を感じる極上の空間になっています。
接近をすればそれはそれは細かなミストが肌に浸透していきます。全く痛くない心地良い飛沫。


西表島の穏やかな気候と程良い冷たさのヒナイ川の水温、今日はベストな飛沫日和です。そんな時にベストなピナイサーラの滝に出会えたのはもう幸運としか言いようがありません。

ナイスジャングル! ナイスピナイ! とか喜びながら写真撮りつつ飛沫を受けまくりました。

10時30分くらいになるとガイドツアーの5名様が到着。そこからは10分毎に人が増えていきます。
賑やかな状況になると落ち着かなくなっちゃいます。僅かな時間でも、誰もいない空間を満喫できて良かった。


石垣島で買ったガスでお湯を沸かして、あったかカップラーメンを食べながら滝を見る至福な時間。お腹が膨れたら撤収準備。
ガイドツアーが更に滝前に溢れる。みなさん楽しそうに滝前の空間を楽しんでいるんだけど誰も滝を見ていない。滝壺で泳いだり滝に背を向けてカメラに向かってポーズを取ってる。楽しみ方は人それぞれですが、なんかちょっと悲しくなった。


石垣島離島ターミナルで買ったガスは飛行機に乗せられないので、どう処分しようか悩んでいた。
購入店で「引き取りますよ」と言ってくれたけど、どうせならとガイドさんに話し掛けてみた。
スッゴく喜んで受け取ってくれた。ガイドを頼んでいない自分が話し掛けたら不穏な空気になるかなと緊張したけど、Win-Winの関係になれて良かった。

これにて西表島の滝巡りは終了。こっちも行ってみたい、ああしてみたいっていう西表島の魅力は尽きない。
また訪れたいけど、他にも行きたい滝も尽きない。今度来れるのはいつになるのか? はたまたもう来れないか。
もしも再訪が叶うなら、今度こそピナイサーラの落ち口からの景色を見ようと思います。



2006年

一枚のシルクのような柔らかい滝で、落ちる姿が次々と変わりとても面白いです。辺りは広く、色々な角度から滝を楽しめる。夢中になって撮影をしました。
一本の直瀑。堂々と落ち、とても勇ましい滝です。

この滝を見るには、ツアーでガイドに先導して貰うのが通常です。ガイドブックを見ると「カヌーで行くピナイサーラ」と掲載されていますので、お金に余裕がある人はそれを利用するのが一番だと思います。

私はそこまでの余裕が無かったので徒歩で行く手段を取りました。

条件としては干潮時間に行く事です。
(潮と関係なく行ける道もあるけれど、そちらの方が距離があり分かり辛い)
インターネットで調べると、私が行ったときは13時が干潮になるという動きやすいベストな時間帯でした。
ピナイサーラの滝を遠望出来る船浦橋の東側に駐車スペース(3台前後)があるので、そこから階段を使い浜に下ります。
潮が満ちていると歩けなくなりますが、引き始めているので十分に歩ける。
まずは砂浜歩き。とても広い平坦な空間で、どこを歩いてよいか分かりませんが、とにかく見える滝を目指して一直線です。
やがて左から西田川を流れてくるので、渡渉します。といっても川も浜に染み込んでしまうので池みたいになっています。
ここからはマングローブの密集地に入ります。白いブイが引っかかっている木を探します。カヌーで行くときの目印です。
滝のあるピナイ川と西田川の真ん中辺りにその入り口はあります。ここは分かり辛いので近づいて周囲を探して下さい。
そのブイの先に道は続いています。ここには大きなマキ貝が所狭しと転がって(?)います。踏まずに歩くのはとても無理。裸足や柔らかいソールだと痛くて進めないと思います。
マングローブ群が終わると、視界が一気に広がって芝生のような湿地帯になります。尾瀬に似ています。フカフカとした地面。ちゃんと踏み跡があるので安心して歩けます。
それが終わると樹林帯に入ります。ここからは山道っぽくなります。違うのは道がほとんど沼地という事です。足を踏み出すと脛辺りまでドプッと足が潜り込み、持ち上げるのも一苦労。田んぼの中にいる感じです。
そうやく滝のあるピナイ川に出合います。ここにはやはりカヌーが点在しています。
川を渡渉するとよく踏まれた道があります。ここからはしっかりした登山道になります。ちょっと進むと2股になり、落ち口に進み道と、滝壺へ向かう道とで分かれています。ここから滝壺までは10分程で到着。落ち口に行くには30〜40分位のようです。
それほど傾斜はきつくないですが、広い道ではないので慎重に進むと、突如この滝が姿を現します。感動的な出会いです。
橋からスタートし滝壺まで80分でした。

長居をしていると潮が満ちて帰れなくなので30〜40分ほど堪能して帰りました。
今までの滝の中で、一番面白い道中でした。滝そのものも素晴らしいですが、出会うまでの楽しさがピカ一です。これほど歩いていて楽しいと思ったのは初めてです。

しかし嫁は、この沼地が嫌だったよう(蛇にも出くわしたり)でずっと不機嫌でした。
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