島道川 支流 滝之内沢
一条の滝




所在地
新潟県糸魚川市

地理院地図 (←クリックすると国土地理院のHPにて位置を確認できます)
評価(5段階) ★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆
現地へ 島道川沿いの県道377号を進み、林道入山吹原線に入る。滝之内沢の手前に路肩があり駐車。沢に入渓し、40〜50分で到着。
訪問日 2023年6月11日

この日は雨。完璧な雨、どうあがいても雨。
これでは本命の滝には行けない。残念だけどそれは来年に持ち越しとなった。

だからと言って北陸にいるこの一日を無駄にはしたくない。でもハードな滝を目指すには酷な日だ。半日くらいで行ける良さげな滝はないものかと悩んでいたところに浮かんできたのが、この「一条の滝」でした。

滝之内沢は超絶な沢ヤさんが越えていく硬派な沢で、私なんぞが立ち向かえる沢ではないのですが、F1である一条の滝であれば出会えるのではと考えていました。

ガッツリ雨が降る中で、林道に入って島道川と滝之内沢との出合いの手前で駐車。路肩は広く4台くらいは置けるスペースがありました。

入渓は容易。軽く斜面を降れば滝之内沢に入ります。


蜘蛛の巣の多い沢で、木の枝で巣を破壊しつつ進んでいくと三連の堰堤が現れます。
これは右岸から越えられます。

堰堤上は穏やかなもの歩きやすい。
軽快に進んでいくと徐々に両岸の岩壁が上がってきて暗くなっていきます。


ゴルジュの中に入っていくと圧迫感のある沢になりますが歩くのには問題がなく、ちょっとした深い釜を気を付けて越えると無事に一条の滝に到着しました。出発してから40分程で到着です。

この滝の魅力はズバリ、柱状節理の岩盤にあります。
岩盤がアートそのもの。ドデカくて勇ましい。


両岸高い岩盤の閉塞感も圧巻であり、そこに岩盤美と共に滝の威力が掛け合わせられる。研ぎ澄まされた刀のような危うい美しさ。
非常に稀有な存在に魅了されました。

存分に滝を楽しみたいのですが、厄介なのは雨。それと寒さ。カッパを着てても激しい運動すれば汗を掻いてインナーが濡れてしまう。
動いている時はまだ良いものの、止まると熱が奪われる。

このゴルジュの中にある滝ってだけでその空間が冷気に包まれているのに、そこに雨と汗のコンボを重ねれば、すぐに体は震えてきてしまう。
せっかく良い滝だから、長く対峙したいのだけど「藤木、クチビルが青いぞォ」って指摘されるような寒さに襲われて長居は出来ませんでした。

滞在時間は40分。のんびりしたかったけどこれが限界。
それでも急遽選んだ代替案にしては良い滝と巡り合えた。



さて、ここからは余談となりますが、
一条の滝を目指すと決めたものの、最初に当たりをつけて向かった沢は滝之内沢ではなく、丁子滝沢でした。
この丁子滝沢のF1を見たときに「あ、ここは滝之内沢ではないんだな」と理解したときは愕然としたものです。


それでもこの沢では中々面白い思い出が出来ました。
まずは格闘家サモハンさんの技を拝見!



物凄い脆い石(ちょっと叩くとすぐに割れる)ってのが真実で、ボロボロに砕けるのが愉快だった。


そしてF1手前の雪渓。雪は怖いから近寄りたくないけど「これくらい厚みがあれば大丈夫」とTakuさんが言うので突っ込んでみた。
で、奥にはハートに見える雪渓があった。
そこで傘を指す二人がなんとロマンティックな事やら。


滝之内沢はどこにあるやらって仕切り直して考える。
そこですっごく役に立ったのがTakuさんのドローンです。空に飛ばして沢を空中遡行していくと一条の滝らしい形が見つかりました。
さすが滝ヤの三種の神器(ドローン・GoPro・電動折り畳み自転車)。歩かなくとも偵察出来るのだから素晴らしいですね。お陰で無事に滝に逢えました。
凄い時代になったもんです。

その後はお風呂入って、お気楽滝を眺めて、帰りの最後には素敵な夕日が。
ずっと雨に降られ我慢の連続でしたが、終わりは良い締めとなりました。


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