男鹿川支流白滝沢
白滝





所在地
栃木県日光市

地理院地図 (←クリックすると国土地理院のHPにて位置を確認できます)
評価(5段階) ★★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆◆
現地へ 日光市の最北。男鹿川の上流にある。キャンプ場から伸びる林道を歩き、途中から沢登り。70〜90分で到着。
訪問日 2019年11月01日
分岐瀑として様々な表情が楽しめます。力強い走り、繊細な流れ、豪快な弾けなど視線を動かすごとに違う水の変化が見れて、きっとお好みの滝の姿が見つかる事でしょう。
万人受けするオールラウンドな滝で、飛沫萌えの自分にも満足する迫力を頂きました。そんな飛沫を体感しながら美しく分岐する流れを見れるなんて、とっても幸せな一時でしたよ。

林道歩き8割、沢登り2割といった行程でしょうか。

国道121号から横川地区へと東に折れて、そのまま進むとキャンプ場の「ワイルドフィールドおじか」で終点となります。ゲートがあって車はこれ以上進めないので、その手前に車を止めて歩き始めます。


整備されている林道で、とっても歩きやすいです。綺麗な紅葉を楽しみながら進んでいきます。

緩い傾斜のダート道を黙々と歩く事4.5kmで白滝のある白滝橋に到着。70分くらいかかりましたが、仲間とお話しながら、紅葉を愛でながら歩いているとあっと言う間って感じでここまで来れました。

この橋を目印として、先に男鹿川の奥にあるゴユワイ滝を目指します。


林道を更に北上すると、わりかしすぐに滝が現れます。ここで登山靴から沢靴に履き替えて、男鹿川に入りながら滝に近付きました。

青い水が生き生きと輝いていて、小さい滝ながら素晴らしい景観です。


下段を登って上段も撮影を楽しんで、右岸の斜面を登れば林道に復帰出来ます。

さて本命の白滝を目指します。いったん白滝橋まで戻りまして、ここから白滝沢に入渓するのも有りですが少しでも楽したいと思い、更に来た道を戻ると白滝沢沿いに進んで行ける林道があるので、そちらを歩いていきます。


やや沢から離れていて、どこまで行けば白滝へアプローチ出来るのか探りながら歩いていると、白滝が真横に見えました。しかしそこは斜面がきつくて滝に向かうのはとても面倒そう。

楽に安全に滝へ接近したいと考えているので、進んできた林道を少し戻って、ワサビ田のある枝沢沿いを下って白滝沢に合流しました。

ここからはもう道はなく、沢の中に入って進む沢登りです。といっても歩いている人が多いようで、岸上には踏み跡らしきものがありました。

枝沢から白滝沢へ入って5分くらいで小滝の登場。右岸が階段状になっているので容易に越えられます。


これを過ぎれば、もう白滝は目前です。勢いの強い沢に渡渉ではやや苦労しつつ進み、白滝がお目見え。

横も縦も、予想より大きい。豊潤な水をドシドシ落とす迫力満天な滝となっている。力強く素晴らしい!

水量の少なくなる秋、岩肌を伝う繊細な水の流れと紅葉の美を楽しみに歩いてきたんですが、ここまで豪瀑になっているなんて想定外です。
まだ台風19号と、その後の豪雨の影響が残っているみたいです。

滝としては、水は多い方が嬉しいのですが、それは一直線に落ちる力強い直瀑の話。多段や分岐する滝は水量が多いと流れの美しさが消滅してしまう。夏は迫力を、秋は美しさを求める傾向にあるので、今回の白滝は求めている姿とは離れています。
綺麗な長髪パーマのスタイルの良い女性に会いにきたら、ムキムキのアスリートな女性に会った気分。
いや、勿論そんな女性も素敵で感激なんですが、その目的で訪問した訳ではないので、ちょっと残念でした。

滝の表情も性格も、一瞬で変化するもの。一期一会な訳ですから、その一時を大切にしてますが、まさかここまで想像とかけ離れているとは思わなかったです。

だとしたら切り替えて飛沫を楽しもう!って接近して飛び跳ねて暴れている滝水と舞う飛沫を堪能。気持ち良いってより、やっぱり寒い。秋は飛沫を長く浴び続けられないですよね。


さて長居して体が芯から冷えてきたので歩き始め。元来た林道に戻って駐車場に戻るように進みます。

帰路に二つの滝に立ち寄り。尾ヶ倉出合の滝と男鹿川大滝があります。

尾ヶ倉沢の左岸、林道のカーブの地点を見ると踏み跡があって、少し下りると斜面に虎ロープが巻かれています。それを有り難く利用して斜面を一気に下ると尾ヶ倉沢出合の滝の目の前に着地。


デップリと肥えた美味しそうな滝。これは白滝と違って水量がある方が見応えがありました。


この滝を見終えて、次は男鹿川を遡ります。平坦な沢ですが、水流は意外と強く、渡渉には足腰にしっかり力を入れて踏ん張らないと倒されちゃいそうな勢いでした。

5分くらい進むと大滝が見えてきました。ゴユワイ滝同様、青いサイダー水が流れていてめちゃ綺麗。岩肌はクリーム色でこれまた綺麗。



シュークリームとサイダーを頬張る美味しいデザート。様々な水の変化を楽しめるし滝の中を歩けるし遊べる滝でした。

ギンギラギンに太陽が照りつける夏に、ここに来れたのなら楽しいだろうなぁと溜め息が漏れました。
秋の美しさを満喫させて貰えて、それはもう充実した一日になりましたが、この沢と滝は緑豊かな夏がお似合いの滝だと感じました。


10:00 キャンプ場前 歩き始め
11:00 白滝橋
11:10 ゴユワイ滝
11:45 出発
11:50 林道の二俣
12:30 白滝
14:30 出発
15:15 尾ヶ倉沢出合の滝
15:30 男鹿川大滝
15:50 出発
16:55 キャンプ場前 到着

総距離 14.4km

HOME日本滝百選全国の滝滝リスト風景写真LINKPROFILEMAIL