四の沢大滝


Data 住所 長野県上松町
評価(5段階) ★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆
現地へ
木曽駒ヶ岳の南西部。宝剣岳に突き上げる滑川の左岸から入る四番目の沢にある。敬神の滝小屋から堰堤群を通り過ぎてから滑川を遡行。距離が長いというのが難所。出発から
3〜4時間で到着。
コメント
ひたすら続く長いゴーロの果てにある楽園かのような滝です。
ゴツゴツの掴みどころのない分岐瀑で、あまり美しさについては期待していませんでしたが、なんというか自然との調和が素晴らしい。
爽やかな水の流れ、鮮やかな周囲の緑、艶やかな岩盤の輝き。滝前にある全てが秀逸で、心も体も浮いているかのような安寧が用意されていて、とても良い居心地でした。

今回は米子の氷瀑の時にお会いした、かっさーさんとご一緒での滝巡り。若い方のエキスを存分に吸い取る所存でございます。
6月中旬、梅雨の時期。雨男を自覚していますから、予定は立てたけど雨で中止になるかなと覚悟していました。しかし、何と絶好の快晴。あれ? 俺ってば晴れ男なんじゃね? と有頂天になるくらい見事な青空です。

木曽駒ヶ岳の上松登山道の起点となる敬神の滝小屋駐車場に向かいます。滑川砂防公園付近で鎖のゲートが出てきます。「これより先は自己責任で」と書いてあるので鎖を下ろして車でその先を走行。

敬神の滝小屋が現れて、登山者はここに車を止めて木曽駒ケ岳に向かいます。

私達は滑川に行きますので、まだ先に伸びている林道を行ける所まで進みました。といっても倒木に遮られて1分ほどしか走れませんでしたが。

ここから堰堤工事用の林道を滑川右岸沿いに歩いていきます。特筆する事はありません。

赤いスリット堰堤が見えて、林道は終了。この先は滑川を遡行します。
ここから先、ほとんど変わらない景色です。ゴーロを歩くだけです。もう一度言いますが、特筆する事はありません。

ただただゴーロを遡る。歩きやすそうな場所を選んで岩に足を置き、進んで行くだけです。
面白味は全くありません。滝に会う為に耐える。それだけです。岩の上を歩くのがいいかげん嫌になって、たまに樹林のある岸上に行ったりしますが、藪が濃かったりしてすぐ戻される始末でした。

で、3時間40分、ゴーロを歩いて正面に宝剣岳の尖ったイカツイ峰が近づいて来た頃、やっと四の沢に到着しました。言葉で書くと一瞬ですが、それはそれは長かったですよ。

到着したのは9時30分頃で、ド快晴のこの日は目が眩むような強い日差しなのですが、周囲は光輝いているのに滝だけはスッポリ影になっていました。真北ではなくやや西に向いている北西向きの滝だったんですね。これでは撮影条件があまりにも悪すぎて、仕方なくまったり時間を潰します。早く来すぎたようで、これならもっと出発を遅らせてお昼ごろに到着でも良かったかな。

さて10時30分くらいになると太陽が滝全体に当たってきて、ようやくカメラを構えて撮影開始。
全部で3段と表現して良いのかな? それとも2段? 一番下は2〜3mの段なので簡単に越えられて、真ん中は6〜7m程。綺麗な分岐瀑になっていてここからの眺めも美しい。

この分岐瀑は階段状になっているので直登が可能。水に濡れながら登ると上段の滝前に到着。
控えめな左フック的にカーブを描いて滝下に滑り込んでくる。フックさながらガツンとした衝撃が体に走る。

これは間違いなく癒される! 爽快な飛沫ではないけれど、軽快な水の流れは綺麗で生き生きしていて見てて楽しいし体でそのパワーを受け止めて心地よかった。

太陽待ちを含めて2時間以上滞在したけれど、まだまだ飽きない、もっと楽しみたいと心底思いました。

でも帰りも長いですからね、ある程度で切り上げです。
帰りは寄り道して三の沢のF1を真下から見上げる。こちらも良いパワーです。この三の沢はF1の上も滝が連続して出てくるようです。

あとは相変わらずゴーロ。やっぱり特筆する事はございません。

ずっと岩に足を置き続けたので、足の裏がジンジンと傷んできつかったです。

もう一度行きたいか? と言われるとちょっときついですね。滝の素晴らしさよりもゴーロの辛さの方が強く記憶に残ってしまいました。

5:50 敬神の滝小屋の先 出発
9:30 四の沢大滝 到着
12:15 出発
12:35 三の沢 F1
16:00 敬神の滝小屋の先 到着

片道 約5km

他写真
訪問日 2018/06/13

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