武沢大滝


Data 住所 山梨県早川町
評価(5段階) ★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆
現地へ
雨畑湖の西部。老兵地区に入りゲート前で駐車。布引山に向かう登山道を利用し武沢へ。徒歩60〜70分。

コメント
トリプルスリーを達成する走攻守の三拍子が揃った野球選手が非常に少ないのと同様で、滝の中でも美しさと迫力の両方の魅力を持った滝は稀だと思います。
この武沢大滝はその美しさと迫力という相反する芸術を持ち合わせている素晴らしい滝です。沢登りになりますが難しい箇所はなく、問題なく滝前に行けるのも良い点でした。

雨畑湖の脇を走って、老平地区へ。布引山・笊ヶ岳へと向かう西進する道はゲートがあり、その手前に駐車場(4台ほど)があります。

まずは林道と登山道を利用したのんびりした歩き。午前中は東向きである大垂滝に行き、11時くらいになってから現地入り。遅くなってしまった(大垂滝で遊び過ぎた)のでちょいと焦りつつの行動です。
最初は車は走れるほどの広さと平坦さの林道歩き、気楽なものです。二俣が現れたら右へ(左は行っても行き止まりの案内有)。この辺りから登山道の一般的な狭さになると共に、やや登り道になるのでちょっと疲れました。

そして出発から50分で武沢の出合。ここにはグラグラと揺れそうな吊り橋があって、看板に武沢と書いてあるので分かり易いです。

吊り橋は渡らず、登山道から離れてそのまま武沢の左岸を進みます。ずっと左岸で行けると思っていたのですが、なんかよく分からないので適当に沢に入りつつ遡上。特に難所はありませんので、行き易い所を選んで進むだけです。

吊り橋からは20分程で滝前に到着。滝前に着いたのは12時10分。この時期・この時間だと下部が影に隠れてしまいました。

10〜11時くらいに到着出来ていれば全てに太陽の光が当たってより素晴らしい光景に出会えたのだろうと思うとちょい悔しいです。

紅葉はベストの状態で、オレンジ色が煌めいています。上部の直瀑が豪快に落ちています。下部は直瀑の力を吸収し優雅に流れています。本当に芸術が忙しい! 感動が飛び込んで来ます。

あっちを見れば飛沫の迫力、こっちを見れば紅葉が、はたまた視線を変えれば綺麗な流水。心くすぐる芸術的要素が四方八方から主張してきて、それを忙しなく受け止める自分。興奮しすぎて逆に疲れちゃったように思います。

いやはや良い滝と出会えたと満足しつつ現在地を確認した所、武沢の滝マークよりも下流にいる事を知りました。という事はここを高巻くともっと立派な滝があるのかも知れない。

そう思うとムラムラしてきてちょっと挑戦。

高巻きは右岸から。ザレ場を登っていくと残置ロープを発見。ここをトラバースしていくのかと分かりましたが、これがまぁなんともエグい。

逆層の岩肌に小石や枯葉は乗っている超狭い棚を進みます。足を滑らせたら滝下まで落下です。崖の上の超不安定な高巻きで非常に怖かったです。

ここを過ぎると無事に落ち口に立てたのですが、すぐに10m程の滝がありました。まだ滝マークの位置ではないので再び右岸を登っていきます。ここにも残置ロープや赤テープがあるのですが、斜度がきつく足だけでは登れません。滑りやすく脆い岩肌に進むのは非常に緊張します。

進んでも進んでも楽にならず、むしろよりエグさが増してきて、途中で断念。こんな事をやる予定がなかったのでハーネスもロープも持ってこなかったのが敗因です。

滝前に戻って、気持ちをリセットしてから下山。
感動・興奮・恐怖・無念・後悔と様々な感情が揺さぶられた素晴らしい滝でした。

他写真
訪問日 2017/11/06

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