(抱返り渓谷)
回顧の滝
百尋の滝


回顧の滝


百尋の滝

Data 住所 仙北市
(回顧の滝)
(百尋の滝)
評価(5段階) ★★★★(回顧の滝)
★★★★(百尋の滝)
難易度(5段階) ◆   (回顧の滝)
◆◆◆◆(百尋の滝)
現地へ 角館の東部。観光名所になっているので迷いようがない。抱返り神社から玉川沿いの道を進む。徒歩10分程で回顧の滝に到着。百尋の滝にはそのまま東へ進み2時間ほど必要。

コメント
秋田ではとっても有名な観光地なんですね。訪れる人の多さに驚くと共に辟易しました。
早朝、渓谷入り口である抱返り神社前にある巨大な駐車場に停めます。
まだ薄闇の中なので、停まってる車は私の一台だけ。朝ご飯を食べてハッキリ明るくなってから出発。
神社の脇を過ぎて、橋を渡り、玉川の左岸に設けられている遊歩道を進みます。
観光地だけあってとっても綺麗な道で、軽快に歩けます。回顧の滝までならハイヒールでも何とかなると思います。
紅葉にはまだ時期尚早だったようでやや緑が多い。今日の主目的は安の滝であり、そのついでに立ち寄っているので気にはしないけれど。見頃だったら本当に美しいでしょうね。
出発から10分で回顧の滝に到着。上段が吹き出していて、下段は強い勢いながらも岩肌に優美な水のアートを描いている。迫力と美しさを兼ね備えて綺麗な滝です。

ここから更に東へ、百尋の滝に向かいます。
今までとは打って変わって荒れた遊歩道。整備されていない道は簡単に荒れますね。
崩れた橋の通過、崩落地のガレ場のトラバース、ほどほどに緊張するものがありますが踏まれた跡がありますし、慎重に進めば大丈夫です。
百尋の滝がある行太沢を渡る橋を過ぎて、道は夏瀬温泉に向かう左手と百尋の滝に向かう右手とでT字路になります。
当然ながら右手、百尋の滝へと向かいます。

さてここからちょっと遊びで文体を変えてお話風にしてみます。どーぞお付き合いお願いします。


橋を渡る看板には案内があった。遊歩道があって百尋の滝まで導いてくれると教えて貰った。
なる程、キミが遊歩道ちゃんだね。
僕はBAL。初めまして。これからヨロシクね。
彼女に挨拶をすると笑顔で応えてくれた。
遊歩道ちゃんはもうとっくに整備をされなくなったのだろうけれど、快適に楽しく歩み、2人はすぐに打ち解けた。
「遊歩道ちゃん(*^^)」「BALさん(^-^*)」
2人の愛は永遠に続くものだと思っていた。
だけど彼女は裏切った。
河原に降りたと思ったら彼女は消えてしまったんだ。
「遊歩道ちゃん!」
周囲を彷徨い高々と声を上げても優しい彼女の声は、もう聞こえない。
失意の中、僕は川沿いを歩き始める。ここからは彼女はいない。

でもまだ、僕には相棒もいた。登山靴くんだ。彼は濡れるのを極端に嫌う。
濡れないように飛び石で渡渉したりへつったり。僕なりに懸命に頑張った。彼も耐えてくれていた。
でも限界がきたんだね。僕を責めないでおくれ。
彼は濡れた岩に滑り水の中に入ってしまったんだ。
「登山靴くん! あぁ!」
すまないという気持ちですぐに足を持ち上げたけど、時は戻せない。彼の中は水浸しになってしまった。

彼女も相棒も失って、頼るものがなくなった僕は闇雲に水の中を進んだ。
悔しいし虚しい。だけど滝に行く。その気持ちだけは切らさぬよう耐えた。
やがて百尋の滝が見えてくる。
滝の手前の右岸斜面。踏ん張りが効かずにうまく登れない。ふと左を見ると溝が見えた。
ここなら何とかなるかもと左に移動した。
途端に懐かしい風が吹いた。それは見つめ合ったあの頃の愛の風。
そこには階段があった。
「遊歩道ちゃん……!」
彼女は戻ってきてくれたんだ。そして僕は滝に会えた。



えーっと、駄文失礼しました。
そんな訳で遊歩道が残っているのは序盤だけで、中盤からは沢登りになります。濡れずに進むのは厳しいと思うので、最初から長靴か沢靴を履いた方が気が楽です。
百尋の滝前。周りに立ちふさがる崖の迫力もさることながら、水の勢いも大層な迫力だ。優雅なように見えて力強く叩き落ちる水の威力は圧巻。
左岸から回り込むと裏見も出来る。360度、どこからでも滝を楽しめる(ビチャビチャになるけど)最高のステージでした。

帰路、回顧の滝まで戻ると人の多さにビビりました。ひっきりなしに滝にやってくる。みんな軽装で綺麗な服を着ています。ちょっとした水溜まりでは綺麗な靴が汚れないよう慎重に歩いています。
その横をズタボロに濡れて汚れた格好で歩くのは完全に場違いでした。
百尋の滝だけなら夏瀬温泉側から向かう方が、気が楽だと思います。

他写真
訪問日 2016/10/16

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