クロ沢大滝

Data 住所 糸魚川市
評価(5段階) ★★★★
難易度(5段階) ◆◆◆◆◆
現地へ シャルマン火打スキー場の南部。ゲートから県道246号を歩き西飛山ダムへ。ダム上流のクロ沢を遡行。1時間40〜50分程で滝前。
コメント 国土地理院の地形図を開いて、「なんか良さげな滝ないかなー」とマウスをグリグリしながら地形図を眺める。
発達した崖の図があって、そこに滝の図もある、まだ見知らぬ滝を求めて画面の川を遡るのは宝探しのようで楽しい。
ここを知ったのは能生の白滝に行こうと決めて、その周辺の地形図を開いた時です。
ダムの奥地に、取り囲むように広がる崖のマークの間に滝のマークが描かれている。ここは良い雰囲気な感じ。サーチエンジンでキーワードを入れて確認するも、山スキーのレポは出てくるも滝の写真が出て来ない。一体どんな滝なのか、凄いのか、はたまたショボいのか、気になる気になる。
2010年の時はここを探索する余裕はなく、なんだかんだ他の行きたい滝を巡っていたら、気になってから既に6年も過ぎていた。
今回ようやく富山に向かう途中に立ち寄る事が出来ました。
能生の白滝同様に県道246号を進み、西飛山ダムへ目指そうとするも、そこにはゲートがあります。
夏で閉鎖中のシャルマン火打スキー場の駐車場に車を停めようと思ってましたが、バリケードがされていて入れない。仕方ないので能生に戻るように走り、広い路肩に駐車。ゲートまで500mはあるので結構歩かされます。
今日の新潟の予想最高気温は30℃の模様。汗を掻くのは必須なので3リットルをザックに詰めて出発です。
南に向かう県道246号、途中で崩落があったようで通年通行禁止になっています。ゲートには「バリケードを破損し侵入した場合、警察に通報」と書かれてます。僕は破損なんかしませんので通報は勘弁して下さいとお願いしつつ乗り上げて歩いて行きます。
東側が開いているこの道路には太陽がギラギラと照りつけて日陰が全くありません。まだ早朝なのに凄い暑さ。歩き始めてそう距離は進んでいないのにTシャツは既に汗でビッショリ。
暑さにうだりながら歩いていくと嫌な奴の襲来。アブの大群です。分かりきっていましたが数が多い。そして周りをグルグルと飛び回る。蚊柱ならぬアブ柱の完成。コナミゲームのグラディウスに出てくるフォースフィールドのような感じ。止まったらやられる(刺される)、そう思うと休憩すら出来ず陽光を受けながらアブの羽音を聞きつつの我慢の歩き。
前方に微かにダムが見えて来て、崩落地も見えてきた。観光地化されていない人を寄せ付けぬダムは虚無感があってなんか怖いです。
さて崩落地をどうやってやり過ごすかと近付くと、普通に虎ロープも踏み跡もあって問題なく通過。ここまでは綺麗なアスファルト(新しそうなタイヤ痕あり)でしたが、崩落地の先は草木が群がっていて荒れています。でもちゃんと歩けます。
さて、ダムに向かう九十九折りの所まで来た。地形図を見るとここからクロ沢の左岸に平坦な棚があるように描かれていて、もしこれを進めればショートカットになるのでは思っていた。しかし目の前にあるのは背丈よりも伸びている密集された草。掻き分けても見えるのは新たな草だけでこの先がどうなっているのかは勿論の事、地面すらも分からない状況でした。
これに突っ込むとなれば相当な難儀の予測は容易で、時間だけを浪費してしまうだろうと判断し、棚を進むのは断念。
ダムとクロ沢の出合まで行って、遡ろうと九十九折りを下って行きました。
西飛山ダムの堰堤上の通路。照明は取り払われているし、人の気配は感じられない。廃墟に来た気分。
ダムは水を貯水しておらず、クロ沢やタジマ川などはダムで合流するがそのまま一本の川となってダム下から流れていたので、地形図のようなダム湖はありませんでした。
クロ沢に降り立つべく堰堤脇のコンクリの階段を下りていき無事に入渓。さあここからは遡行だ。照りつける太陽は変わらずだけど、水がある分ちょっとは涼しい。
待ち構えるのは堰堤の連続。うまくパス出来れば良いけれどモノによっては越えられない造りになっている時もあるので不安が募る。ここまで歩いてきてギブは辛い。
一基目、コンクリの堰堤。左岸に段は高いものの階段が設けられておりよじ登って上に出る。
二基目、コンクリの堰堤。左岸は完全な崖なので無理。右岸を取り付くがかなりしんどい。小石と泥が積み重ねられた斜面はあまりにも脆く、足を乗せると簡単にずり落ちる。三回ほど滑り落とされて四回目でようやく這い上がれた。
三基目、スリット堰堤。ここは半分が崩壊してくれているお陰でそのまま通過。
四基目、スリット堰堤。ネズミ返しのよりに反り上がった鉄柵が左右50m程の幅で広がっており右岸に向かう。沢から離れるとクロ沢は途端に面倒になる。前述のように草木が密集していて歩き辛い。時にイバラもあってイライラする巻き。
五基目、六基目、コンクリの堰堤。同じく右岸から木の根を頼りにまとめて越えたが斜面は変わらず滑りやすく面倒。ここを終えると前方の視界が開けて、彼方に岩盤が構えていて滝の落ち口が見える。良かった、まずは一安心。滝が見当たらない、もしくは小さくて見応えがないという不安は取り除かれてテンションが上がる。けれど暑さで体力は落ちる一方。
七基目、スリット堰堤は崩壊してひしゃげていたので、ハシゴのようによじ登ってクリア。
八基目、九基目はコンクリの堰堤だが崩壊し過ぎていて原型を留めておらず普通に沢を遡る。
そして滝前に到達。落差は30〜40m程。地形図で予想していた大きさにドンピシャ。直瀑から変形し捻り曲がって落ちてくる面白い流れ。まるで「ら」の字を書いているみたいだ。別に「ち」でもいいけどね。
涼を求めて滝前に。飛沫ではなく玉のように大きな塊が体に当たる。ちょっと物足りないけど冷たくて気持ちよいのでOKです。
滝前はアブがいなくて快適。水の流れを見ながら息を整える。緩やかな時間、滝と二人っきりの素敵な一時なのだけど、太陽が暑すぎて日陰もなくてのんびり過ごせなかったかな。
以前から気になっていた滝マーク。滝が滝として存在してくれて本当に嬉しかった。何の情報も得られぬまま、行けるのか撤退か辿り着くまで不安で一杯だったけど、こうして堂々とした滝と出会えて本当に楽しかった。達成感ハンパないし、どんな所なのか地図を見続けたモヤモヤ感が晴れてスッキリ気持ち良い。
さあ今度はどこの滝マークを目指そうか、地形図をウロウロ探す旅がまた始まった。

6:25 ゲート前
6:55 崩落地
7:15 西飛山ダム クロ沢入渓
7:30 一基目の堰堤
8:10 クロ沢大滝
他写真
訪問日 2016/08/05

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