下タケ沢・上タケ沢


第一大滝(下タケ沢)


第二大滝(下タケ沢)


第一大滝(上タケ沢)

Data 住所 日光市
 第一大滝(下タケ沢)
 第二大滝(下タケ沢)
 第一大滝(上タケ沢)
評価(5段階) ★★★ 第一大滝(下タケ沢)
★★  第二大滝(下タケ沢)
★★★ 第一大滝(上タケ沢)
難易度(5段階) ◆◆◆◆
現地へ 川俣ダムの北西部。鬼怒川沿いの県道23号から鬼怒川を渡り、深沢に入る。二俣を左に行くと下タケ沢。右に行くと上タケ沢。
コメント
本当は前日が滝巡りの予定だったけれど、全国的に雨模様となり中止。仕方なく単独での行動になりました。
雨後、水量が増えてる事を期待してこの沢を選びました。第二大滝に水が流れていればよいけど。

鬼怒川と下タケ沢のある深沢の出合い付近に車を止めようと思ったけれど、最も近い路肩は先客がいて300mほど下流にある空き地に車を置いて、鬼怒川を上流に向かいます。
あまり水嵩が増しているようには感じられず嫌な予感。栃木はあんまり雨が降らなかったのかなぁ。
深沢の出合いは早々にゴルジュとなり、いきなりの高巻き。左岸のガレ場にはちゃんと踏み跡があります。急斜面を50m程上がると平坦な場所になりサクサク前へ進みます。
所々で踏み跡がありますが消えてる所もあり、どこまで沢から離れて進んでよいか不安だったのでガレ場を下りて沢に戻りました。でもそのまま平坦な地を進んでいくと、緩やかに下り崩落地の手前で入渓出来るようになっていたのは帰りに気付きました。
しかし今日は体調が悪い。既に汗だくで息切れしまくりで思うように動けない。しかも腹が痛い。誰だ、ピーピーキャンデーを食わせたのはと腹が痛いだけに、腹立たしかったのですが、そういえば前日に唐揚げを動けなくなるまで食べたのを思い出しました(だって鶏もも肉が100g/58円と激安だったんだもの)
そんな訳で途中で「あ、綺麗な花が咲いてる♪」としゃがんでは花を摘む事をしばしば行いつつ(男性の場合、キジ打ちと言うらしい)、吹き出す汗を拭いながら遡りました。
上タケ沢と下タケ沢の二俣に到着。その手前に堰堤があるとの情報でしたが姿を見ていないのに何故に二俣? と疑問でしたが、気付いたら高巻きでパスしていたみたいです。
さて下タケ沢に入ると早速だけど滝が歓迎してくれる。ここは裏見の滝になっていて面白い。左右共に巻けるようで、私は左岸から巻いてみました。
あとはもうとにかくゴーロを進むだけ。勿論、途中で花を摘むのも忘れません。というか強制的に花を愛でないといけない体調は中々しんどいです。
見えてきた第一大滝。前衛に斜瀑を置いて、反りたつ岩盤と飛び出す水が野性的でとてもカッコいいのだ。
さて滝下に行ってご挨拶するにはどうするか。安全ルートはだいぶ戻って左岸にあるガレ場を登って岩棚に乗るようだけど、100〜200mくらい下流まで戻らなきゃいけないようなので、わりかし手前の所で岩盤の隙間から生えている木を利用して越えられそうだったので試してみた。なんとか登れた。でももうやりたくない。
岩棚の上から滝壺は見えているのだけど、支えのない脆い岩盤の斜面をフリーで下るのは躊躇するものがあったのでロープ垂らして懸垂下降で滝壺に。
真下から望むとやや平凡かな? と感じてしまった。ほどほどの飛沫を浴びられたので心地良かったけれど、見栄えなら前衛滝を従えた方が奥ゆかしくて素晴らしいものがありました。
さてここから第二大滝を目指す。先に書いたガレ場から巻けるようだけど、やはり面倒なのでグルリと囲む左岸の岩壁沿いに歩き、登れそうかなという所から取り付いてみた。途中で進退窮まりそうになり動悸が早くなったけど、なんとか登れた。でももうやりたくない。
沢に戻り、緊張感が溶けぬ間に斜瀑を越えると第二大滝がすぐに現れた。しかし、残念ながら直瀑にはほんの微かな水しか落ちていなかった。
オーマイガッ! 前日、雨は一日中降り続いたはずだけど豪雨ではなかった。台風ばりの強い雨が降らなければ立派な直瀑にならないとは計算外です。頑張って来たのになぁ。自分のミスを悔やむばかり。
でもせっかくここまで来たのだから、滝下でご挨拶をしよう。ここも前衛滝を持っていて、それを越えないといけない。手前にある左岸のルンゼを20〜30mほど上がってから落ち口目指して進むと安全に滝下へ行ける。戻るのは面倒なので岩壁の上がれそうな所に取り付いてみる。なんとか登れた。もう一度やっても大丈夫。
滝下は素晴らしい広場になっていて安らげる空間になってました。あぁ、ここに一本の水柱が落ちていれば汗を吹き飛ばし爽快感を得られたろうに……タイミングを誤りましたか。
さて、まだ時間は余ってるようなので、隣の上タケ沢を目指す事にする。セオリー通りをいくなら分岐まで戻ってから登るのが安全であり分かりやすいだろう。でも分岐からも上タケ沢の第一大滝までは距離がある。また息切れしながら登るのかと想像すると滅入るものがある。
って事でショートカットを決意。とりあえず第二大滝の滝壺から踏み跡を辿ってルンゼを下りて滝下へ。第一大滝の落ち口を掠めて巻き道を進み、ガレ場を下りる所から下降せずに、上タケ沢と下タケ沢を挟んでいる尾根をグルリと回り込む作戦です。
ここから先は全く踏み跡がないけれど、ほどほどの斜度を横切るため滑落しないように気をつけて、登りもせず下りもせず、その高さをキープして歩き続ける。
途中、崩落で抉られた斜面を通過するのは中々緊張しましたが、それ以外はわりかしに順調に進む。
そのまま高度を変えずに上タケ沢に着水したかったけれど、最後は崖と急斜面に追い込まれてしまったので、やむなくロープを木に巻き付けて急斜面を下って上タケ沢にご挨拶。
先を望むと詰まった崖が立ちふさがっているのが分かる。おそらくそこに滝がある。そして登っていくと第一大滝が見えた。ものの試しに行ったショートカットの結果は成功。行けるかダメか、ドキドキしながらの歩みは遅かったけれど、二俣まで戻るよりは時間短縮&スタミナ軽減になったと思う。
上タケ沢の第一大滝も下タケ沢同様に前衛滝を持っているけれど、こちらは左の斜面で簡単に越えられる。そして滝下。水量は豊富なんだけど飛沫にやや物足りなさを感じてしまった。
帰路は下りなので、のんびりまったり。この頃になると腹の下りは落ち着いたので気楽な歩き。
登りの時に見れなかった堰堤の位置も確認。やはりその手前から高巻きしていたみたい。連続した小滝の上にある堰堤は、「なんでこんな所に造ったの?」と不思議になる位、違和感バリバリです。そんな奇妙っぷりには一見の価値があると思います。
そして崩落地を過ぎてから緩やかに登る踏み跡を辿っていくとしっかり踏み固められた道が現れた。おそらくこれが堰堤作業用の仕事道ではないかと思われる。
そのまま楽に歩いていくと道は野門沢の方に伸びていったので、このまま進んでいけば鬼怒川の本流渡渉をしないで道路に出られるのではと想像しましたが、自分が停めてる駐車スペースからは遠回りになってしまうので、仕事道から離れて出合まで急斜面を下りて鬼怒川に戻り終了となりました。

6:15 県道23号 出発
6:30 深沢 出合
7:45 二俣
8:20 下タケ沢の第一大滝
9:25 下タケ沢の第二大滝
12:05 上タケ沢の第一大滝
15:40 県道23号 到着
※写真撮影・休憩・お花摘み(雉打ち)含む

他写真
訪問日 2016/07/10

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